ナビゲーショナルクエリ
ナビゲーショナルクエリとは、ユーザーが特定のサイトやページを探して検索する行動のことです。検索意図が明確で、公式サイトに行くために検索されるという特徴があります。このナビゲーショナルクエリについて解説させていただきます。
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ナビゲーショナルクエリとは?
「目的のページにすぐたどり着きたい」、こんな気持ちになることはありませんか?
たとえば、「Amazon」と検索する人の多くは、サービスの詳細を知りたいのではなく、Amazonの公式サイトに行きたいという目的で検索されることがほとんどです。これがまさにナビゲーショナルクエリの典型的な例です。
ナビゲーショナルクエリとは、特定のウェブサイトやページを直接探している検索行動のことです。ユーザーはすでに目指す場所を決めていて、検索エンジンをあくまで「ナビ」として使っています。では、なぜこのクエリが重要なのか? そして、ウェブサイト運営者はどう向き合うべきなのか。少し掘り下げてみましょう。
ナビゲーショナルクエリが持つ独特の特徴
ナビゲーショナルクエリには、他のクエリ(インフォメーショナル・トランザクショナル)とは異なる特性があります。
1. ユーザーの目的が明確
検索時点で、ユーザーは「どこへ行きたいか」を決めています。たとえば、「YouTube」と検索する人は動画プラットフォームのYouTube公式サイトへ、「Apple サポート」と入力する人はAppleのヘルプページへ行こうとしています。このようなクエリは、クリック率が極めて高いのが特徴です。
2. 検索結果の1位が圧倒的に強い
ナビゲーショナルクエリでは、検索結果のトップに公式サイトが表示されることがほとんどです。ユーザーの多くは、それ以外のリンクをクリックしません。「Amazon」と検索している人が、公式ページではなく他の解説サイトに流れることは考えにくいです。
3. 広告が刺さりにくい
トランザクショナルクエリ(購入目的の検索)とは異なり、ナビゲーショナルクエリでは広告があまり効果を発揮しません。なぜなら、ユーザーは明確に行き先を決めているため、目立つ広告があってもスルーされる傾向にあるからです。
企業やサイト運営者にとっての意味
ナビゲーショナルクエリに対して、サイト運営者はどんな戦略をとるべきでしょうか?
1. 公式サイトとしての認知度を上げる
ナビゲーショナルクエリのターゲットとなるのは、ブランド名やサービス名がすでに知られているサイトです。つまり、そもそも「検索されるほどの知名度があるか」が重要です。SNSや広告を活用して、ブランド名の認知度を高めることが、長期的にナビゲーショナルクエリの流入を増やすカギになります。
2. 検索エンジンの検索結果で1位を取る
公式サイトであっても、検索結果の1位を保証されるわけではありません。ドメイン名が似ているサイトや、Wikipediaのような第三者サイトが上位に表示されるケースもあります。そのため、適切なSEO対策を施し、検索結果のトップを維持することが大切です。
・タイトルタグにブランド名を入れる
・メタディスクリプションを適切に設定する
・検索エンジンに正しいサイト情報を伝えるため、構造化データを活用する
3. ユーザーの直帰率を下げる
仮に公式サイトが1位に表示されていても、訪問したユーザーがすぐに離脱してしまうようでは意味がありません。ナビゲーショナルクエリからの流入は、目的が明確なぶん、サイト内で迷わせない設計が求められます。
・目的のページへ簡単にアクセスできるメニュー設計
・サイト内検索の充実
・モバイル対応の最適化
まとめ
ナビゲーショナルクエリは、ユーザーが特定のサイトを訪れるために検索を行うシンプルな行動ですが、SEOやマーケティングの観点では見逃せない要素が詰まっています。ブランドの認知度向上、検索エンジンでの適切な表示、ユーザーのスムーズな誘導——これらを意識することで、ナビゲーショナルクエリからの流入を最大限に活用できます。
検索行動の背景を理解し、ユーザーの求める情報を最適な形で提供することが、最終的にはブランドの信頼性向上にもつながるはずです。