ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、月間検索回数が1万件以上の検索ボリュームがあるキーワードのことです。SEO対策を検討するときには、このビックキーワードの攻略も視野に入ってきます。
今回、ビッグキーワードについて用語解説をさせていただきます。
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ビックキーワードとは?
ビッグキーワードとは、月間1万回以上検索される大きな市場を持つキーワードを意味します。
例えば、「マーケティング」「英会話」など、一般ユーザーが頻繁に検索する汎用性の高い語が該当します。ビッグキーワードで検索結果の目立つ位置に掲載されると、ウェブサイトのトラフィックが大きく伸び、ブランドに対する認知が高まる効果があります。
その一方で、上位表示を狙うには難易度が高く、専門的な内容や信頼性のある外部サイトからのリンクが求められます。
ビックキーワードの特徴
月間検索数:1万回以上が目安
月間で少なくとも1万回検索されるビッグキーワードは、10万回、100万回にものぼることも珍しくありません。
ビッグキーワードは、さまざまな意図(知りたい情報、買いたいものなど)を持つユーザーが検索をします。したがって、単にキーワードを使うだけでなく、幅広く深い内容のコンテンツが求められます。
検索結果の上位ポジションを獲得することができれば非常に多くのアクセスが見込めますが、その分、記事の作成や他サイトからのリンク獲得などの手間や費用が発生します。
競合の多さ:大手メディアや有名サイトが上位を占める
ビッグキーワードでは、大手メディアや専門サイト、大手企業が運営するサイトにて上位表示を閉めております。たとえば、大手ニュースサイトや業界最大手の企業が、最新情報を頻繁に更新していて、個人のブログや新しく立ち上げたサイトでは太刀打ちできません。
また、大手企業はサイト構造のチューニングや外部サイトからの被リンクの獲得といったSEO施策を実施しているため、SEO対策を最近実施した企業ではなかなか上位に掲出されることが難しくなっております。
SEOの難易度を知ることができるツールを使って調査をすると、「難易度」が非常に高く表示される(スコア80〜100など)こともあります。
このため、ビッグキーワードで上位のポジションを獲得するには、専門性の高い内容や信頼できる情報をサイト条で提供することは当然ですが、さらに定期的なコンテンツを更新していく必要がございます。
CPC(クリック単価):広告費も高額になりやすい
リスティング広告(検索結果に出す広告)では、ビッグキーワードになればなるほど1クリックあたりの広告コストが上昇しやすいです。「金融」「転職」「カード」などのジャンルでは、CPC(Cost Per Click)が100円〜300円以上、場合によっては数千円に達することもあります。
広告費はオークションのような仕組みで決まり、入札金額だけでなく、広告の品質(関連性や表示内容)も影響します。
CPCが高いということは、高くてもこのキーワードだったら「入札単価が高くてもこのキーワードから来るユーザーは質が高く収益が費用以上に見込めるかの性がある」と広告主に見なされている証拠でもあります。そのため、広告を出す際には、どれだけ費用対効果(ROI)が見込めるかを慎重に計算する必要があります。
ビッグキーワード攻略のために押さえておくべきSEO戦略
ビックキーワードを攻略するために、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
ロングテール戦略の併用
ビックキーワードだけを狙うのは競争が激しすぎるため、ロングテールキーワードを含めた施策を
併用することで、徐々にトラフィックを積み重ねていくほうがトラフィックを稼ぐには結果として近道になることが多いです。
たとえば、「ビックキーワード」と併用して「ビックキーワード 調べる」「ビックキーワード 基準」など、
ニッチなキーワードをターゲットにすることで競合を避けつつ流入を増やせます。
コンテンツの質
検索エンジンはユーザーにとって価値のある記事を好むため、ビッグキーワードを扱う場合は単純な情報提供以上に、
深い知見やユーザーが求める解決策を提供することが必要です。
具体的には、専門家インタビューや事例研究を用いると良いでしょう。
内部リンクの活用
検索エンジンはサイト内のリンク構造を解析し、各ページの重要度を判断します。重要ページへリンクを集約することで、評価が効率的に伝播しやすくなります。また、関連性の高いコンテンツ同士を相互に結びつけることで、閲覧者のサイト内回遊が促進され、滞在時間の延長を通じて間接的にSEO評価が向上します。
実践的ガイドライン
アンカーテキストの最適化
リンクテキストには対象のキーワードやトピックを含め、検索エンジンおよび利用者にリンク先内容を明示します。
階層構造の設計
トップページ→カテゴリページ→詳細ページという階層を意識し、クリック数が過度に増えない浅めのサイト構造を維持します。
関連記事表示の導入
記事下部やサイドバーに「関連記事」を自動表示し、ユーザーを次のページへ自然に誘導します。
外部リンクの活用
被リンクの意義
信頼性の高いサイトから得られる被リンクは、検索エンジンに対する「推薦状」として機能し、ドメイン全体の評価を押し上げます。特に競合が激しいビッグキーワード領域では、質の高い被リンクが上位表示の決め手となることが少なくありません。
獲得手法の具体例
ゲスト投稿(Guest Posting)
業界関連メディアや専門ブログに寄稿し、自社サイトへのリンクを掲載してもらいます。
プレスリリース配信
新サービスや調査結果をプレス配信し、ニュースサイトや業界ニュースでの言及・リンクを獲得します。
共同研究・インタビュー
大学や研究機関、業界専門家との共同発表を実施し、公的機関サイトや専門メディアからの被リンクを狙います。
ビックキーワードのメリットとデメリット
自然検索からのトラフィック増加
ビッグキーワードのメリットの一つは、オーガニック検索からの大量の流入数が見込める点にあります。
たとえば、毎月検索される回数が5万回のキーワードでGoogleの1位を獲得できれば、クリック率(CTR)が30%としても1.5万件/月の流入が期待できます。これらのアクセスは広告に頼らず、検索エンジンから自然に集まってくるものです。
つまり、広告と違って、検索結果画面で表示されたページ紹介文をクリックされても課金されるわけではなく、継続的な流入が確保されればランニングコストがほぼゼロの収益性の高いビジネスモデルを構築できます。
業界内でのブランドポジション確立
検索結果の上位に表示されるということは、それ自体が信頼の証になります。
ビッグキーワードで検索結果の最初のページにランクインされることで、ユーザーは「この企業(サイト)は業界で認められている」と無意識に判断する傾向があります。
この認識は、ブランド認知の拡大だけでなく、業界内でのブランドイメージの強化にもつながります。ユーザーから「調べ物をするならこのサイト」「このテーマならあの会社」と思われるようになれば、長期的な信頼構築が可能となり、営業・商談・採用などにも波及効果が期待できます。
広告費に依存しない長期安定型の集客チャネル
一度上位表示されれば、広告費をかけずとも安定的にアクセスが集まります。
ビッグキーワードは毎日一定数の流入が見込まれるため、短期的な施策に左右されない長期的な集客基盤として機能します。
例えば、広告キャンペーンを一時停止した場合でも、検索順位を維持している限り流入が絶えないため、予算に左右されずに新規リード獲得を継続可能です。
このように、ビッグキーワードSEOは一度成果が出れば企業の安定成長を支える強固な資産になり得ます。
デメリット
SEO対策が難しい
ビッグキーワードは、その市場価値の高さから大手企業や競合メディアがこぞって参入している領域です。そのため、検索結果上位にはドメインオーソリティの高いサイトが並び、新規参入が極めて困難な現状があります。
Googleの検索アルゴリズムも年々高度化しており、単純なキーワード出現率では評価されず、検索意図への適合性、コンテンツの独自性、信頼性、ページの表示速度、サイト内部の構造など総合的な評価が求められます。
特に「YMYL」分野に該当するビッグキーワード(例:健康・金融・法務など)は、Googleが医師や専門家の監修・運営を重視しており、一般サイトが上位を狙うのは事実上不可能に近い場合もあります。
コンテンツ制作・運用の負荷が膨大
ビッグキーワードで上位表示を狙うには、単に文章を長く書くだけでは不十分です。
1ページごとに数千文字のボリュームが必要となりますが、それ以上に重要視されるのがコンテンツの品質」です。検索する人が本当に知りたいことに応えるために、内容の流れをしっかり組み立て、よくある疑問や不安に答える情報を丁寧に盛り込む必要があります。
具体的には、以下のようなことをしたほうがよいです。
・読者が何を求めて検索しているのかを深く考えること
・実際の事例や専門家のコメントを入れて、説得力を高めること
・グラフや図を使って複雑な情報を分かりやすく伝えること
また、一度上位に表示されても、他のサイトも常に新しい記事をアップされるので、定期的なリライトや情報更新が不可欠です。これらの作業は外注する場合でもコストが高く、内製する場合は人的リソースが重くのしかかります。
つまり、ビッグキーワードSEOは大規模なリソース投入を前提とした継続戦略であり、単発の施策では成果に結びつきません。
ビッグキーワードの対策は長期戦
ビッグキーワードにおいて、記事を公開しても、すぐに検索結果の上位に表示されるケースはまれです。
Googleにページが登録(インデックス)されたあとも、サイト全体の評価や、外部から受けているリンクの数などを参考にして、順位は少しずつ上下しながら変動していきます。そのため、成果が出るまでには通常3ヶ月から半年ほどかかるのが一般的です。
また、たとえアクセス数が増えても、ページの中に「お問い合わせ」や「購入」などの導線が適切に設計されていなければ、売上や問い合わせにはつながりません。 さらに、関連ページへの内部リンクが整理されていないと、ユーザーの回遊や滞在時間も伸びにくくなります。
つまり、単に検索流入を増やすだけでなく、「その先の成果」を得るための全体設計が重要です。アクセスが増え始めても安心せず、コンテンツの質や導線の改善を続ける「長期戦略」が成功のカギとなります。
スモールキーワードとの違い
「スモールキーワード」とは、「リモートワーク 在宅 主婦」「糖質制限 朝ごはん レシピ」などのように、検索意図が明確で月間検索数が数十〜数百程度の検索ボリュームが比較的少ないニッチな検索ワードのことを指します。
SEO戦略においては、両者の違いを正しく理解し、目的に応じた使い分けが不可欠です。以下の比較表をご覧ください。
スモールキーワード vs ビッグキーワード 比較表
比較項目 | スモールキーワード | ビッグキーワード |
---|---|---|
検索ボリューム | 数十〜数百/月 | 数千〜数十万/月 |
検索意図の明確さ | 高い(具体的) | 低い(抽象的・幅広い) |
コンバージョン率 | 高い | 低〜中(情報収集のために検索されることが多い) |
競合サイトの強さ | 弱め(個人ブログや中小サイトが多い) | 強い(大手メディア・企業サイト多数) |
SEO難易度 | 低〜中 | 非常に高い |
上位表示までの期間 | 短い(1〜2ヶ月程度) | 長い(3ヶ月〜半年以上) |
長期的なトラフィック | 安定するが爆発力は低い | 成功すれば圧倒的な流入 |
この比較からわかるように、スモールキーワードは「すぐに成果がほしい」場合に向いており、ビッグキーワードは「時間をかけて大きな集客やブランド力を高めたい」場合に効果的です。
短期的にコンバージョンを狙いたいならスモールキーワード、将来的に多くの人に認知されたいならビッグキーワード、というように、目的に応じて役割を使い分けることが重要です。
ビックキーワードの選定方法
SEOで成果を出すうえで、ビッグキーワードは大きなアクセスを呼び込む力を持っています。
ただし、検索ボリュームが多いという理由だけで安易に狙ってしまうと、効果的とは言えません。検索意図の深掘りや競合状況、費用対効果(ROI)などをしっかりと見極めた上で、慎重に選ぶ必要があります。
この章では、ビッグキーワードを的確に見つけ出し、SEO戦略にどう活かしていくかについて、考え方のフレームワークと具体的なツールの使い方を交えながら、わかりやすく解説していきます。
検索意図の把握
ビッグキーワード選定で最も重要なのは、「検索ユーザーの意図を正確に理解すること」です。検索ボリュームが多くても、意図が曖昧な場合は流入後のコンバージョンに結びつきません。
検索意図は大きく以下の3つに分類されます
分類 | 意味 | 例 |
---|---|---|
Know(情報収集) | 知識・情報を得たい | 「SEOとは」「ビッグキーワード 定義」 |
Do(行動) | 商品購入・問い合わせなどの行動を起こしたい | 「SEO コンサル 依頼」「ツール 申し込み」 |
Go(遷移) | 特定のWebサイトにアクセスしたい | 「ChatGPT ログイン」「Google アナリティクス」 |
この3分類を踏まえると、ビッグキーワードの中でもDo型(行動志向)のものを優先して狙う方が、コンバージョンに結びつきやすいといえます。
関連キーワード・共起語の抽出
検索意図を理解するためには、そのキーワードと一緒に使われやすい語句や関連語(共起語)を分析する必要があります。
ここで活用できるのが、LSI(Latent Semantic Indexing)キーワードツールです。これは、特定のキーワードに対してGoogleが関連付けている単語を一覧化するもので、検索エンジンが「意味的に関連している」と認識している語句を把握できます。
たとえば、「ビッグキーワード SEO」でLSIツールを使うと、「検索ボリューム」「キーワードプランナー」「競合分析」「CTR」などが関連語として抽出されます。
これらを活用することで、よりユーザーの検索ニーズにマッチした網羅的なコンテンツ制作が可能となり、Googleからも評価されやすくなります。
優先度設定のフレームワーク
すべてのビッグキーワードにリソースを投下するのは非効率です。そこで重要なのが、ROI(投資対効果)に基づいた評価軸を設け、優先度を設定することです。
具体的には以下のフレームワークを活用できます。
評価軸 | 説明 |
---|---|
検索ボリューム | 潜在的なトラフィックの大きさ |
コンバージョン率想定 | 収益・リードへの直結性(Do型が高い) |
競合強度 | 上位サイトのドメインパワー・記事品質など |
自社の優位性 | 専門性・独自性・ブランド力の有無 |
制作コスト | コンテンツ作成・外注・時間的コストなど |
これらの要素を5段階評価(1〜5)でスコアリングすれば、相対的にROIの高いキーワードを見極めることができます。
調査ツール
パスカル
パスカルは、AIによる競合サイト構造分析とコンテンツ最適化支援に特化したSEO分析ツールです。サイト全体のURL構造や内部リンク網をマッピングし、重要ページへの適切なリンク配置を自動提案。競合サイトとの比較では、キーワード出現頻度や見出し構成、メタ情報の最適度をスコア化し、改善レポートを生成します。さらに、AIがコンテンツの問題点を指摘し、具体的な修正案(タイトル改善やキーワード調整)を提示。ダッシュボード上で施策の進捗管理も可能で、中長期的なコンテンツ戦略を効率化します。
関連記事:パスカルに関するサービス情報
EmmaTools
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関連記事:EmmaToolsに関するサービス情報
Gyro-n SEO(ジャイロンSEO)
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関連記事:Gyro-n SEO(ジャイロンSEO)に関するサービス情報
よくある質問
Q1. ビッグキーワードだけを狙うべき?
いいえ。スモールキーワードやロングテールとの併用が効果的です。特にSEO初期はスモールキーワードで成果を出し、ドメイン評価を高めてからビッグキーワードへ拡張するのが理想的です。
Q2. 成果が出るまでの目安期間は?
一般的に3〜6ヶ月以上が目安ですが、競合やドメインの状態により1年近くかかる場合もあります。短期ではなく、中長期的な視点が必要です。
Q3. 広告との併用は有効?
はい。SEOの成果が出るまでの間を広告でカバーするのは有効な戦略です。SEOで上位を狙うキーワードに対して、先に広告で反応を見て仮説検証を行うことも可能です。