LPO(ランディングページ最適化)とは、広告や検索から流入したユーザーが最初に目にする「ランディングページ(LP)」を、データに基づき最適化することで、購入や問い合わせといったコンバージョン率(CVR)を最大化させるマーケティング手法です。
現代のデジタルマーケティングにおいて、LPOがビジネスの成否を分ける決定打となっている理由は、主に2つあります。
第一に、「広告コストの高騰」です。
競合の増加によりクリック単価(CPC)が上昇し続ける中、
集客後の「バケツの穴(離脱)」を放置することは、直接的な利益の損失を意味します。
第二に、「ユーザーの可処分時間の奪い合い」です。
情報の氾濫により、ユーザーがページを読み進めるかどうかを
判断する時間はわずか「3秒」と言われています。
この一瞬でユーザーの意図を捉え、
ストレスなくアクションへ導くLPOの精度こそが、競合との格差を生む源泉となります。
「広告のクリック率は高いのに、成果(CV)に繋がらない」
「一度作ったLPを放置しており、改善の糸口が見えない」
このような課題に対し、LPOは単なるデザイン修正ではなく、
科学的なアプローチでROI(投資対効果)を劇的に改善します。
今回、LPOの定義やSEO・EFOとの本質的な違いといった基礎知識から、プロが実践する改善プロセス、さらには最新のおすすめツールや成功事例までを網羅的に解説します。この記事を読めば、LPOの全体像を把握し、今日からビジネスを加速させるための一歩を踏み出せるはずです。
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LPO(ランディングページ最適化)を正しく理解するためには、混同されやすいSEOやEFO、さらには広義の概念であるCROとの違いを整理しておくことが重要です。
LPOとは「Landing Page Optimization」の略称です。
Web広告などをクリックしたユーザーが最初に訪れるページ(着地ページ)を、
ユーザーのニーズに合わせて最適化し、コンバージョン率(CVR)を高める手法を指します。
ここで注意したいのが、「ランディングページ」の定義です。
・広告運用におけるLP
広告専用に作られた、1枚完結型の縦長ページを指すことが多いです。
・GA4(Googleアナリティクス4)におけるLP
流入経路を問わず、サイト内でユーザーが「最初に訪問したページ」すべてを指します。
LPO(ランディングページ最適化)を実際する主な目的は、
ランディングページに訪問した見込み顧客のCV(コンバージョン)と、CVR(コンバージョン率)の改善にあります。
ランディングページは、Web広告から流入した見込み顧客が最初に訪問するページですが、
掲載する情報とユーザーニーズと合致していなければ、訪問直後にもかかわらず離脱する可能性が高まります。
また、ユーザーニーズを満たしていたとしても、
ランディングページそのものが非常に見にくいデザインであれば、
使いづらさを感じて、途中離脱してしまうでしょう。
このようにランディングページを最適化するためには、
見込み顧客が何に不満を感じてランディングページから離脱しているのか、
またはCVにつながらないのか、原因の特定からスタートしなければなりません。
LPOとEFOとSEOの違いについて解説していきます。
最初に図で全体像を把握した後に違いについて「LPOとSEOとの違い」と「LPOとEFOの違い」を説明します。

SEOとは検索結果から人を呼ぶ(集客)ための施策のひとつであり、自社サイトが検索エンジンの上位に表示されるように、
検索エンジンに向けてコンテンツやサイトそのものを最適化するWebマーケティング手法のことです。
最適化という意味では、LPOも一緒ですが、
最適化する場所が検索エンジンなのか、ランディングページなのかで異なります。
LPOはすでにWeb広告で集客した見込み顧客に対して、CVやCVRを高める目的で実施します。
つまり、LPOは「呼んだ人を逃さない(接客)」ための施策と言えるでしょう。
そのため、両者はそもそも実施する目的から異なることを覚えておきましょう。
EFOとは、最後の「入力作業」のストレスを削ぎ落とし、
会員登録フォームやお問い合わせフォームなどの
入力完了率を高めるためのWebマーケティング手法のことです。
例えば、リード獲得を目的としたお問い合わせフォームへのCVRは高いのに、
肝心のお問い合わせ完了に至らないという課題がよく聞かれます。
この場合、見込み顧客はお問い合わせフォームまでは遷移しているわけですから、
お問い合わせフォームそのものに課題がある可能性があります。
「入力項目は長すぎないか?」「必須項目は多すぎないか?」
このように、お問い合わせ完了に至るまでに、
見込み顧客のストレスや障壁になりそうな項目を洗い出し、改善するのがEFOです。
CVやCVRを高めるために、
ランディングページそのものを改善するのがLPO、
エントリーフォームを改善するのがEFOと覚えておきましょう。
またLPOはFV(ファーストビュー)やUI(ユーザーインターフェース)、
CTA(コールトゥアクション)の改善など、改善項目が多岐にわたりますが、
EFOでは、基本的には入力項目の改善が対象です。
(もちろんページの読み込み速度やUIなども改善項目としては挙げられますが。)
そのため、最適化にかかる工数で比べると、EFOのほうが短く済むのも特徴です。
CRO(Conversion Rate Optimization)は、LPOやEFOを包含する広義の概念です。
単一のページだけでなく、サイト全体の回遊性や顧客体験を改善するCROという大きな枠組みの中で、
最も直接的かつ短期間で成果が出るのがLPOなのです。
LPOは「とりあえず始める」ものではなく、蓄積されたデータに基づき、適切なタイミングで着手することで最大の投資対効果(ROI)を発揮します。リソースを無駄にせず、最短で成果を出すための「3つの判断サイン」を確認しましょう。
数値で判断する「LPO着手するタイミング」
具体的には、以下の数値が基準となります。
・CVR(コンバージョン率)が1.0%を下回っている。
・ファーストビューからの離脱率が15%を超えている。
・広告のCPA(顧客獲得単価)が目標値をオーバーし始めた。
これらの兆候は、ランディングページが「ユーザーの期待」に応えられていない明確な証拠です。
さらに詳しく知りたい方へ
「自社のサイトが本当に今、LPOをすべき状態なのか?」をより知りたい方は、以下の詳細記事をご覧ください。
LPOを実施すべき最適なタイミングとは?優先順位を決める3つの判断基準
上記の状態には当てはまらないものの、自社のLPを改善すべきかどうかを、
LPO対策チェックリストで現状診断してみましょう。
LPOは「一度修正して終わり」の単発施策ではなく、
データに基づき改善を繰り返すプロセスそのものです。
以下の図が示す7つのステップに沿って進めることで、
根拠のある確実な成果を引き出すことが可能になります。

1. KPI設定
まずは改善の成否を測るための「KPI(重要業績評価指標)」を定めます。
LPOの場合、 CV数(問い合わせ数)、CVR(成約率)、
CTAクリック率など
ゴールを明確にすることで、施策の優先順位がブレなくなります。
2. 転換率の算出
次に、現在の数値を可視化します。
具体的には、「アクセス数 → CTAクリック数 → CVR(最終成約)」の各段階での転換率を算出します。
これにより、どのフェーズでユーザーを逃しているのかが浮き彫りになります。
3. ボトルネックの特定
算出した転換率から、改善すべき「ボトルネック(詰まり)」を特定します。
「アクセスは多いが、CTAボタンが全く押されていない
(クリック率が低い)」「フォームまでは行くが、途中で離脱している」など、成果を阻害している最大の原因を見つけ出します。
4. 仮説立案
特定したボトルネックに対し、「なぜそうなっているのか」「どうすれば直るか」の仮説を立てます。
例えば、「ボタンの色が背景に馴染んでいて気づかれていないのではないか?」
⇒「コントラストを強めればクリック率が上がるはずだ」といった論理的な推測を行います。
5. 改善施策の実行
立てた仮説に基づき、実際の修正を行います。
具体的には、キャッチコピーの変更、デザインの刷新、
入力フォームの項目削減など、優先順位の高いものから着手します。
6. 検証・分析
施策の効果を客観的なデータで検証します。
ヒートマップでユーザーの動きの変化を確認したり、A
Bテストで新旧デザインのどちらが優れているかを判定します。
7. PDCAで継続改善
検証結果を基に、さらなる改善点を見つけます。
この7つのステップを1サイクルとし、
PDCA(計画・実行・評価・改善)を回し続けることで、
ランディングページのパフォーマンスは最大化され、ビジネスの成長を支える強力な資産へと進化します。
KPIを参考にLPの改善を図るプロセスは、前項でお伝えした通りです。
ここではLPのどの部分を改善すればCVやCVRの向上につながるのか、
具体的な改善項目について解説します。
LPに訪問したユーザーが、ファーストビューを見て
そのページを読み進めるか、それとも閉じるかを判断します。
そして、その判断する時間は「わずか3秒」と言われています。
だからこそ、ユーザーが抱える課題に対し、
「このページなら解決してくれる」という直感的な期待感
(ベネフィット)を抱かせることがファーストビューの最大のミッションです。
ファーストビューの画像
・共感を生む画像
例えば「業務効率化SaaS」のLPなら、大量のタスクや書類に埋もれて疲弊している様子(現状の悩み)を強調するよりも、ツールをスマートに使いこなし、定時に退社して家族とリラックスしている笑顔の画像(導入後の理想)を提示する方が、ユーザーは「このツールを導入した後の自分の姿」をポジティブに投影しやすくなります。
・Before/After
「煩雑でミスの多い手書きの管理表」と「整理され一目で状況がわかるデジタルの管理画面」のように、変化を視覚化して提示するのは非常に有効です。
しかし、「導入した翌日から残業がゼロになる」といった過度な表現や、現実離れした数値の対比は、かえってビジネス層の信頼を損なう(または景品表示法等に抵触する)リスクもあります。
ユーザーが「これなら自社でも現実的に導入・運用できそうだ」と感じられる、誠実さと期待感のバランスが取れた画像選定が求められます。
FV画像と「LCP」
SEOの観点からも、FVの画像は極めて重要です。Googleの検索順位決定要素である「Core Web Vitals」には、LCP(Largest Contentful Paint)という指標があります。これは「ページ内で最も大きな要素(多くの場合FV画像)がどれだけ早く表示されたか」を測るものです。
どれほど魅力的な画像でも、ファイルサイズが重く表示が遅ければ、ユーザーは画像が出る前に離脱し、SEO評価も下がってしまいます。
・次世代画像形式(WebP)の採用
・適切なリサイズと圧縮
などを徹底し、「視覚的な魅力」と「表示スピード」を両立させることが、1位を獲るための必須条件です。
改善のチェックポイント
・ターゲットへの親和性:ユーザーの性別・年齢・悩みに合致した人物像か?
・メッセージの補完:キャッチコピーの内容を、画像が視覚的に説明できているか?
・スマホ最適化:モバイル端末の小さな画面でも、何が写っているか一瞬で理解できるか?
FVでユーザーの興味を惹くためには、画像だけでなくキャッチコピーの工夫も重要です。
キャッチコピーの主な役割は以下の通りです。
【キャッチコピーの役割】
ユーザーは検索や広告を通じて、「何らかの課題」を解決するためにページを訪れます。
キャッチコピーの使命は、そのユーザーに対し**「このページは、
あなたのためのものです」**と一瞬で理解させることにあります。
・直感的な理解:ページを読み進める価値があるかを判断させます。
・次のアクション(スクロール)への誘導:ユーザーの関心を維持し、詳細な説明へと橋渡しをします。
「メリット」ではなく「ベネフィット」を語る
B2B商材(例:業務効率化ツール)を例に、メッセージの違いを見てみましょう。
改善前(メリット訴求): 「多機能な営業管理システムが新登場。入力作業を効率化します」
改善後(ベネフィット訴求): 「入力時間を月40時間削減。営業チームが『商談』だけに集中できる環境へ」
改善前のコピーは「機能(何ができるか)」を説明していますが、
改善後はその機能によって「ユーザーがどうなれるか(恩恵)」を具体的に示しています。
ビジネスユーザーはツールそのものではなく、ツールがもたらす「成果」を求めているからです。
キャッチコピーの改善項目 |
考え方 |
誰に届ける商品やサービスなのか |
自社で設定したペルソナを意識して「誰に」届けるかを考えているか? |
最も訴求したいメッセージは何か |
ペルソナが心配でしかたがないほど悩んでいる「課題」に触れているか? |
数字を使って実績をアピールできているか |
「業界No.1」「導入社数3,000社」「残業時間50%削減」など、納得感を生む数字があるか? |
メリットよりもベネフィットを訴求できているか |
材を利用した結果、ユーザーにどのような「明るい未来」が訪れるか? |
CTAの改善項目 |
内容 |
リンク先をイメージできる具体的な文言に変更する |
例)資料請求はこちら、無料お問い合わせはこちら |
一つのセクションに二つ以上のCTAを設置しない |
あまりにもCTAが多いと、見込み顧客に圧迫感を与えてしまい離脱の原因につながる |
一つのLPには一つのCTA |
LP内で資料請求、お問い合わせ、電話など複数の目的が違うCTAがあると見込み顧客は迷ってしまい行動を起こさなくなることが多々あります。だから、一つのCTAにすることにより迷わせないようにします |
設置場所を工夫する |
ファーストビュー(FV)への設置はもちろん、ユーザーが「納得」したタイミング(導入事例の後など)に自然に配置します。 |
デザインやフォントサイズを工夫する |
景色と対照的な色(補色)を使い、一瞬で「押すべき場所」だと認識させます。フォントもモバイル端末でストレスのないサイズを維持します。 |
CTAの表現を明確にする |
行動を表す表現にする。例えば、「ここをクリック」ではなく、「クリックして資料請求する」に変更する |
技1:CTAボタンを押してしまう
B2B商材の場合、ユーザーは「失敗したくない」という心理が強く働きます。
そのため、ボタンの下に以下のような一文を添えるだけで、クリック率は大きく変動します。
「今なら50%OFF」(限定性による後押し)
「導入企業の8割が3ヶ月以内に効果を実感」(社会的証明による安心感)
「強引な営業は一切ありません」(リスク回避の保証)
技2:ユーザー行動の「可視化」が第一歩
勘に頼った修正は禁物です。まずはヒートマップツールを活用し、
「そもそもボタンまで到達しているか(スクロール率)」「ボタンがクリックを誘発できているか(クリックマップ)」を可視化しましょう。
クリックされていないのであれば、デザインの不備(アフォーダンスの欠如)を疑う必要があります。
技3: コンバージョン・セントリック・デザイン
Googleの評価軸(UXシグナル)においても、
ユーザーが目的を果たしやすく、迷わない設計(直感的なUI)はプラスに働きます。
特にモバイルユーザーは、親指の届きやすい位置に適切なサイズのCTAがあるかどうかを重視します。
➤CTAボタンの改善を知りたい方は、この記事「ヒートマップでのCTAボタンの改善|LPOでCVRを高める実践手法」をご覧になって下さい。
CTAボタンのクリック率が高まったにもかかわらず、
最終的なコンバージョン(CV)に至らない場合、
「CVポイント(成果地点)の難易度」がユーザーの期待や検討状況と乖離している可能性があります。
「決断の重さ」をコントロールする
ユーザーは、得られるメリットと、自身が支払う代償(金銭、時間、
個人情報の提供)を常に天秤にかけています。
この心理的ハードルが高すぎると、興味はあっても最後の一歩を踏み出せません。
B2B向けのITツールを例に、CVポイントの難易度の違いを比較してみましょう。
高難易度なCV(ハードルが高い)
例:「有料プランの本契約」
ユーザー心理:導入に失敗したくない、社内決裁が必要、まだ詳細を知らない。
低難易度なCV(ハードルが低い)
例:「導入事例集・ホワイトペーパーのダウンロード」
ユーザー心理:まずは情報収集したい、他社事例を知りたい、名前とメールアドレスだけで済むなら試したい。
このように、いきなり「購入」や「契約」を迫るのではなく、まずは資料請求などで接点を持つことで、CVR(コンバージョン率)を劇的に改善できる場合があります。
CVポイントを見直すためのヒント
現在のCVポイントがユーザーにとって「重すぎる」と感じられる場合は、以下の段階的なオファーを検討してください。
| 検討フェーズ | 推奨されるCVポイント | ユーザーのメリット |
| 情報収集期 | ホワイトペーパー・カタログ請求 | 専門知識や市場動向を無料で学べる |
| 比較検討期 | 無料デモ・14日間トライアル | リスクなしで実際の操作感を試せる |
| 最終決定期 | 個別相談・お見積り依頼 | 自社の課題に対する具体的な解決策がわかる |
ランディングページ(LP)において、どれほど魅力的なオファーを提示しても、ユーザーの心の中には常に「本当に効果があるのか?」「失敗したくない」という不信感が存在します。
このお客様の心の中にある不安を突破するために必要なのが、
客観的な事実に基づいた「社会的証明」と「権威性」です。
1. 「具体的」で「再現性」のあるお客様の声
多く見受けられる「テキストのみの感想」は、
自作自演を疑われやすく、信頼性に欠けます。}
特にビジネス商材では、以下の要素を盛り込むことで「根拠」としての強度を高めます。
・数値による具体的成果
改善前:「残業が減って助かりました」
改善後:「導入後3ヶ月で、部署全体の残業時間を月平均45時間削減できました」
・実名・顔写真・ロゴの掲載
「IT企業 A社 担当者様」ではなく、企業ロゴや担当者の実名・写真を掲載することで、情報の透明性が飛躍的に高まります。
解決までのプロセス(ストーリー)
「なぜ解決できたのか」「導入時の障壁はどう乗り越えたか」など、再現性を感じさせる具体的な背景を記述します。
2. 権威性と科学的根拠(Trustworthiness)
お客様の声に加え、第三者機関による評価や専門家のバックアップを提示することで、信頼を不動のものにします。
・専門家による推奨
「DXコンサルタント推奨」「情報セキュリティスペシャリスト監修」など、その分野のプロが認めている事実を提示。
・受賞歴・導入実績
「IT導入補助金対象」「導入社数累計5,000社突破」「満足度98%」など、客観的な数字やバッジを配置します。
・データの透明性
自社調査データだけでなく、官公庁の統計や学術的な根拠に基づく開発であることを明記することで、論理的な納得感を与えます。
信頼性を高める要素のチェックリスト
| 要素 | 改善のポイント |
| 信憑性 | テキストだけでなく、動画インタビューや実際の手書きアンケートを併載しているか? |
| 網羅性 | 良い点だけでなく、導入時に苦労した点とその解決法など、リアルな声が含まれているか? |
| 専門性 | 開発者や監修者の経歴・保有資格が明確に示されているか? |
➤お客様以外にも成果を上げるランディングページのコンテンツを知りたい方:成果を上げるランディングページの鉄板コンテンツ11選、全業界で使えるテンプレートを解説
どれほど魅力的なLPを作成し、CTAのクリック率を高めても、
最終的な「入力フォーム」で離脱してしまえば、これまでの努力はすべて水の泡となります。
EFO(Entry Form Optimization)は、LPOにおけるコンバージョン達成の最後の鍵を握る、極めて重要なプロセスです。
例えば、Googleアナリティクス 4(GA4)のデータを確認した時に、
お問い合わせフォームからお問い合わせ完了までの転換率が低い場合、
お問い合わせフォームに何らかの課題を抱えている可能性があります。
入力項目が長すぎていないか、必須項目は多すぎないかなど、多角的に検討してみましょう。
そのほか、ここ最近BtoBマーケティングにおいてはエントリーフォーム内に、
お取引企業のロゴを掲載して権威性を高めるサイトも増えてきました。
見込み顧客がエントリーフォームに遷移すると、
よく見かける有名企業のロゴが掲載してあり、安心感につながるというのも理由の一つです。
このような細かい工夫は重要となります。
ランディングページ(LP)は視覚的訴求を重視するため、
高画質な画像を多用し、ファイルサイズが肥大化しやすい傾向にあります。
しかし、表示速度の遅延はマーケティングにおける最大の離脱要因となります。
速度は「入り口」での離脱を決定づける
Googleの調査では、ページの読み込みに3秒以上かかると、
40%以上のユーザーが離脱すると報告されています。
どれほど優れたキャッチコピーやデザインを用意しても、
ページが表示される前にユーザーが去ってしまえば、LPOの努力はすべて無に帰します。
特にモバイルユーザーは、移動中の不安定な回線環境で閲覧することも多いため、PCサイト以上にシビアな速度最適化が求められます。
Googleの重要指標「LCP」を攻略する
SEOの観点では、Googleの検索順位決定要素である
「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」への対応が不可欠です。
LPにおいて最も重視すべきはLCP(Largest Contentful Paint)、
すなわち「メインコンテンツ(多くの場合ファーストビューの画像)が表示されるまでの時間」です。
LCPを改善し、ユーザーに「瞬時に表示された」と感じさせるためには、以下の技術的アプローチが有効です。
・次世代画像形式(WebP)の採用
高画質を維持したまま、ファイルサイズを劇的に軽量化します。
・画像の遅延読み込み(Lazy Load)の最適化
ファーストビュー以外の画像は、ユーザーがスクロールしたタイミングで読み込むよう制御します。
・レンダリングを妨げるリソースの排除
不要なJavaScriptやCSSの読み込みを後回しにし、ページの描画を優先させます。
PageSpeed Insightsを活用した分析
自社サイトや競合サイトの速度診断には、Googleが提供する「PageSpeed Insights」を活用しましょう。
このツールは単にスコアを出すだけでなく、
「使用していないCSSの削減」や「サーバー応答時間の短縮」など、
エンジニアが即座に実行可能な具体的改善案を提示してくれます。
LPOのPDCAサイクルに「速度改善」を組み込むことで、広告の品質スコア向上と、
オーガニック検索での上位表示を同時に狙うことが可能になります。
モバイルフレンドリーとは、スマートフォンをはじめとした
モバイル端末からのアクセスに対し、Webサイトを最適化して見やすく、操作しやすくする設計のことです。
現代のLPOにおいて、モバイル対応は「プラスアルファ」ではなく、「最優先の必須条件」となっています。
インターネット利用の主役はスマートフォン
総務省が公表している「令和5年版 情報通信白書」の、
「第2部 情報通信分野の現状と課題」によると、
2022年のインターネット利用率は84.9%で、そのうちスマートフォンからの利用が71.2%でした。
一方でパソコンからの利用はわずか48.5%しかありません。
このデータは、LPを訪れるユーザーの多くが
「小さな画面」「限られた時間」「片手での操作」という条件下にあることを示唆しています。
そのため、モバイルフレンドリーなサイトやLPを構築できているかは、重要度の高いポイントの一つです。
モバイルフレンドリーで意識すべきポイントは以下の通りです。
モバイルフレンドリーで徹底すべきUXポイント
| 改善項目 | 具体的な設計指針 |
| 可読性の高いフォントサイズ | モバイルで拡大せずに読める16px以上を推奨。行間も適切に確保する。 |
| タップターゲットの最適化 | ボタンやリンクの間隔を空け、押し間違えを防ぐ。48×48ピクセル以上のサイズを確保する。 |
| 画面遷移の最小化 | 読み込みのストレスを減らすため、ページ遷移を抑え、1ページで完結する導線を意識する。 |
| レスポンシブデザインの採用 | デバイスの横幅に合わせてレイアウトが自動調整される「フルレスポンシブ」構成にする。 |
| 直感的なナビゲーション | ハンバーガーメニューやドロワーメニューを活用し、限られた画面スペースを有効活用する。 |
| リンクの視認性 | アンダーラインや色の変化など、一目で「タップ可能」と分かるデザインにする。 |
| 低階層なサイト構造 | 「3タップ以内」に目的のページへ到達、またはトップへ戻れるシンプルさを追求する。 |
➤基本を押さえた後は、少ない予算で始めるLPO対策や、さらにLPOの効果を最大化するテクニックも参考にしてください。」
LPO(ランディングページ最適化)は、ページの見た目を整えるだけの施策ではありません。
期待した成果を出すためには、まず「LPOが機能する土台」が整っているかを確認する必要があります。
以下の3つの前提が崩れていると、どんなに高度な施策も空振りに終わってしまいます。
LPOに着手する前に最も確認すべきは、広告(集客元)と
LP(着地先)の間に「一貫性」があるかという点です。
Google広告の「品質スコア」だけでなく、Meta広告の「広告の関連度」やメルマガの「クリック後の納得感」など、あらゆる流入経路においてこのメッセージがマッチしているかどうかが成果に大きな影響を与えます。
広告とLPの親和性が低い状態でLPOを行っても、
バケツに大きな穴が開いたまま表面を磨いているようなものです。流入経路に応じた以下のポイントを点検してください。
流入チャネル別のチェックポイント
Google広告(リスティング)
ユーザーの「悩み(検索キーワード)」に対して、LPの見出しが即座に答えを提示できているかを確認します。
Meta広告(Facebook/Instagram)
広告で使用したクリエイティブ(画像・動画)の世界観やキャッチコピーが、
LPのファーストビューでも維持されているかを確認します。
メルマガ・公式LINE広告
メール本文で紹介した特定の課題解決や限定特典が、LPの冒頭で真っ先に目に入るようになっているかを確認します。
メッセージ・マッチが欠如している状態とは
一貫性の欠如
広告やメルマガで「無料診断」を訴求しながら、
遷移先のトップが「製品のスペック紹介」では、ユーザーは「間違えてクリックした」と判断し、瞬時に離脱します。
有用性の欠如
ユーザーが期待した「ベネフィット(恩恵)」への言及を後回しにしていませんか?
期待した情報がすぐに見つからないページは、プラットフォーム側からも「利便性の低いページ」と見なされます。
LPOの核となるA/Bテストを実施するには、一定以上の母集団(セッション数)が不可欠です。
判断の目安
月間のセッション数が極端に少ない(例:数百以下)場合、数値の変動が「施策の効果」なのか「偶然の誤差」なのかを判別できません。
優先順位
流入数が不足しているなら、LPOよりも先に、出稿キーワードの拡張やクリエイティブの改善といった「集客側」のテコ入れが必要です。
社の商品やサービスの訴求対象となるペルソナは、市場やトレンドによって変動します。
よくありがちな例として、商品やサービスをローンチした当初のペルソナをずっと使い続けてしまうパターンです。
例えば、ダイエット商品を一つとっても、時代でトレンドは変化し、商品を求めるユーザーニーズも移り変わります。
そのため、糖質制限が流行するときもあれば、オートミールダイエットが流行することもあるでしょう。
また、糖質制限を求めるユーザーが20代から30代に変化するパターンも考えられます。
このように、自社が対象とするペルソナが変化するなら、
出稿するキーワードやLP内での訴求も変化させなければいけません。
大切なことは一度ペルソナを作成して終わりではなく、定期的にユーザーアンケートをとったり、
市場調査を実施したりと、見直す機会を設けましょう。
定期的な見直しを行うことで、常に出稿キーワードや広告のクリエイティブ、
そしてLPが最適化され、CVやCVRの向上につながります。
ここからはLPOを実施する際におすすめのツールをご紹介します。
Googleアナリティクス 4(GA4)に代表されるアクセス解析ツールは、
LPに流入したセッション数・CV数・CVRなどを計測できます。
例えば、LPのお問い合わせページとお問い合わせ完了ページに、
コンバージョンイベントを設定しておき、お問い合わせページからの転換率を把握します。
各転換率を把握することで、どのページに課題があるのかを理解できるのがメリットです。
また、事前に設定した自社のペルソナに対して、
流入するユーザーの属性(年齢/性別/エリアなど)がマッチしているか調べたり、
イベントトラッキングを設定すればCTAのクリック数を計測したりすることも可能です。
そのほか、セッションの参照元を分析することで、自然検索やリスティング広告、
SNSなど流入経路の確認もできます。
ヒートマップツールとは、Webサイト上のユーザー行動を、色の濃淡で示すツールのことです。
例えば、LP内のCTAをどの程度クリックしているのか、
そもそもLPをどの程度スクロールしているのかを色の濃淡で可視化できます。
また最近のヒートマップツールでは、
スマートフォンのタップ・ピンチイン(縮小)・ピンチアウト(拡大)・スワイプの動作を可視化できる、
「タッチアクションヒートマップ」も導入されているケースもあります。
見込み顧客がLPのどこに注目していて、どこまで閲覧しているのかを分析できるため、
LPOを実際する際には有益なツールです。
Google Search Consoleは、Googleが提供するWebサイトのパフォーマンス改善ツールで、
自社サイトに流入するクエリを分析できます。
例えば、特定のLPにどのようなワードで流入しているのか、
そのワードで流入した場合の表示回数やクリック数、クリック率まで把握可能です。
流入ワードを明確化することで、
LPOを実施する前の広告出稿キーワードの見直しにも使えます。
また流入クエリをLP内のキャッチコピーやサブキャッチに使えば、
ユーザーの検索ニーズと親和性を高めるLPの改善にもつながります。
ABテストツールとは、訴求する商品やサービスのLPをデザインや文言、
構成の異なる2パターン用意することで、ユーザーの成果を比較できるツールのことです。
ABテストツールを導入すれば、LPのAとBを同じ時期に同じユーザーに表示し、
クリック率・離脱率・CVRなどのKPIを細かく計測できます。
CVRの高いLPはどちらなのか、よりCVに結びつきやすいデザインは
どちらかを比較検討する際に、おすすめのツールです。
LPOツールとは、訪問者の行動データや属性に基づいて、
ランディングページのコンテンツやデザインを最適化し、コンバージョン率を向上させるツールのことです。
LPOツールを導入すれば、ユーザーのアクセス解析やヒートマップ、
A/Bテストなどの機能を活用して、LPのパフォーマンスを継続的に改善できます。
ユーザーごとに最適化されたコンテンツを提供し、より高いCVRを実現する際に、
おすすめのツールです。
➤LPOツールを比較したい方は、この記事「LPOツールおすすめ15選と比較!導入メリットと選び方を徹底解説」をご覧になって下さい。
LPO施策を行うためのツールについて説明させて頂きました。
ツールの導入ステップや具体的な活用シーンについて
詳しく知りたい方は、記事「LPO施策の効果を最大化するツール選びと活用ポイントを解説」を読んでみてください。
最後にLPOの成功事例を合計二つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
■楽天証券|株式会社Kaizen Platform
デジタルトランスフォーメーションの導入やDX人材の育成など、
企業のIT活用を支援する株式会社Kaizen Platformによる成功事例です。
楽天証券は、LPからの申し込み率を高めたいとの課題を抱えており、
このたびFV(ファーストビュー)に、ユーザーにとって興味を惹く動画を採用。
同時に、FVに設定してあったCTAのデザインや文言も変更することで、
申し込み完了率が20%改善されているそうです。
FVは見込み顧客が最初に目にする表示範囲であり、
まずはこちらに注力するのも一つでしょう。
参考:LPOの成功事例|施策の具体例や改善方法をわかりやすく解説|Kaizen Platform
■山陰合同銀行|株式会社Kaizen Platform
山陰合同銀行では、カーローンの申し込みを促進するためLPを活用していましたが、
そのなかで「返済シミュレーション」に関するUX(ユーザーエクスペリエンス)に課題を抱えていました。
具体的には、返済シミュレーションはユーザーとのコミュニケーションを図る上で
重要なコンテンツでしたが、利用する前に多くが離脱をしてしまったそうです。
状況を深掘りすると、返済シミュレーションを利用するには、
ユーザーがLPから別のページへ遷移する必要があり、
それが要因となって離脱につながっているのではないかと仮説を立てたそうです。
そこで、LP内にシミュレーションボタンを直接設置し、
さらには返済シミュレーションを実施済みのユーザーに対しては、
前回のシミュレーション結果を表示できるように改善。
その結果、以前と比較しマイカーローンの申し込み数が上がったそうです。
参考:LPOの成功事例|施策の具体例や改善方法をわかりやすく解説|Kaizen Platform
2026年のLPOは、これまでの「一律の改善」から、より高度な「個客最適化」へとシフトします。
特に注目すべきは以下の2点です。
① AIによるリアルタイム・パーソナライゼーション
これまではABテストの結果から「全員に最適な1枚」を探していましたが、
2026年はAIが訪問者の属性や行動履歴を瞬時に解析し、コンテンツを動的に出し分ける手法が主流となります。
例えば、初めて訪れたユーザーには「信頼性」を、再訪ユーザーには「限定オファー」を優先的に表示するなど、AIが接客を自動最適化します。
② プライバシー保護規制(クッキーレス)に伴う「EFOの進化」
個人情報保護の機運が高まる中、サードパーティデータの活用が制限されます。
そのため、LP上での「自発的な情報入力」をいかにストレスなく行ってもらうか、
つまりファーストパーティデータの獲得を目的としたEFOの重要性がこれまで以上に高まります。
例えば、ゼロから入力させるのではなく、
選択式の診断コンテンツ(クイズ形式など)を通じて、
楽しみながら自然にニーズを吸い上げる「対話型LPO」が鍵を握ります。
LPO(ランディングページ最適化)は、一度構築して終わりではありません。
2026年は、ユーザーの価値観やテクノロジーはかつてないスピードで進化しています。
本記事でご紹介した「8つの具体的施策」や「改善の7ステップ」は、
いわば不変の基礎です。
この土台をしっかりと固めた上で、最新のAI技術や
プライバシーへの配慮を柔軟に取り入れていくことこそが、競合に差をつけ、持続的に成果を出し続ける唯一の道となります。
まずは一歩目として、[LPO対策チェックリスト]を使って
自社サイトのボトルネックを特定することから始めましょう。
2026年のLPO成功に向けた3箇条
1.データに基づく意思決定:感覚ではなく、KPIと分析ツールを信じる。
2.徹底したユーザー中心設計:3秒で価値を伝え、摩擦(ストレス)をゼロにする。
3.変化を恐れないPDCA:最新トレンドを検証し、自社に最適な形へ昇華させる。
まずは、今回ご紹介した「PageSpeed Insights」や「ヒートマップ」を使って、
自社のLPを客観的に見つめ直すことから始めてみてください。その一歩が、2026年の大きな飛躍に繋がるはずです。
無料LPOツールについて知りたい方は、このページ「無料LPOツールとは?メリットとデメリット、選び方ガイド、完全無料で使えるLPOツールを徹底紹介」を読んでみてください。