ウェブサイトやランディングページを訪れたとき、
目に留まる「ボタン」がありますよね。
このボタン、実は「CTAボタン」と呼ばれるものなんです。
「Call To Action(行動を促す)」という名前の通り、クリックすることで
次の行動を誘導する役割を担っています。
でも、どうしてこのボタンが重要なのでしょうか?
実は、デザインや配置、さらにはボタンに書かれた一言によって、
ユーザーがクリックするかどうかが大きく変わるのです。
結果として、ウェブサイトの成果にも大きな影響を及ぼします。
この記事では、「CTAボタン」の基本的な役割やその重要性を分かりやすく解説します。
そして、クリックされやすい文言やデザイン、さらには設置場所の選び方についても、
具体的なコツをお伝えしていきます。
これを読めば、「なぜ自分のサイトのボタンがクリックされないのか」
その理由が見えてくるかもしれません。
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CTAボタンとは、「行動喚起ボタン」とも訳され、
その名の通り、ユーザーに特定の行動を促すための重要なボタンです。
例えば「今すぐ登録」「資料請求」「無料トライアル」「購入する」などの文言が
書かれたボタンがこれに該当します。
ユーザーがこのボタンをクリックすることで、次のステップに進むことができ、
サイト運営者にとっては、その行動がコンバージョン(成果)へとつながる仕組みになっています。
このように、CTAボタンはサイトとユーザーをつなぐ「架け橋」のような役割を果たしています。
そのため、どのような文言を選ぶか、どんなデザインにするか、
そしてどこに配置するかといった点が非常に重要なのです。
ウェブサイトには様々な目的がありますが、
多くの場合、訪問者に「特定の行動」を取ってもらうことがゴールです。
その行動を導くカギとなるのがCTAボタンです。
例えば、ECサイトであれば「購入する」や「無料トライアルを始める」ボタン、
ブログであれば「ニュースレター登録」ボタンがそれに該当します。
これらのCTAボタンがあることで、訪問者は次のステップへ進み、
サイト運営者が目指す成果(コンバージョン)に結びつくのです。
CTAボタンが重要な理由として、効果の高いCTAボタンはコンテンツ制作に対する
費用対効果や広告効果の向上にも影響を及ぼすからです。
CTAボタンが効果的かどうかを知るには以下の指標で検討することができます。
一般的には以下のコンバージョン率を下回っている場合、
CTAボタンを改善するかどうかを検討した方が良いと言われています。
指標1:CVR
最も重要な「ユーザーに特定の行動を起こしてもらえたかどうか」を知る指標となります。
ランディングページの場合:CVR:1~1.5%
※グーグルなどの検索エンジンからの自然検索やリスティング広告による
ページへの流入のうち、指名検索経由での訪問が多い場合、
クリック率がもっと上がる可能性があります。
ブログなどの記事の場合:CVR:0.5%前後
指標2:CTR(クリック率)
CTAボタンがサイト明確な行動を促せたかどうかを知る指標となります。
CTAボタンが設置されたページから次のページにどれほど効果的に
移動したかを知ることができます。このクリック率が高いほど効果的と言えます。
クリック率だけでなく、CVR(コンバージョン率)も使う理由は
CVRはウェブサイトを訪れたユーザーのうち、
実際に目標とする行動を完了した人の割合を示す目的達成度の直接的な指標です。
CTAボタンは、ユーザーに特定の行動(購入、問い合わせ、資料ダウンロードなど)を
促すための要素であり、その効果は最終的なコンバージョンとして表れます。
したがって、CTAボタンがどれだけ効果的にユーザーをコンバージョンへ
導いているかを評価するには、CVRが最も適しています。
ただ、CTAボタンが押されないとコンバージョンには至らないので、
クリック率も見ながら改善していく必要があります。
この指標を活用して、CTAボタンがクリックされない場合、
ページ制作に費やした時間や費用が無駄になってしまいます。
また、ボタンがクリックされてもコンバージョンが発生しない場合は、
その後の流れを見直す必要があります。
CTRが低い場合、CTAボタンの文言やデザイン、配置を改善することで効果を高められる可能性があります。
CTAボタンの見た目やメッセージによって、
クリック率やコンバージョン率が劇的に変わることをご存じですか?
弊社の事例では、コンバージョン率が100%以上向上したケースもあります。
では、どうすれば「思わずクリックしたくなる」ボタンを作れるのでしょうか?
ここでは、効果的なCTAボタンを作るための8つのコツを詳しく解説します。
コツ1: 得られるものを明確にする
ユーザーは、ボタンをクリックすることで「何が手に入るのか」を知りたがっています。
例えば、以下のように具体的に書きましょう。
・「セミナー予約」
・「資料請求」
・「お問い合わせ」
具体的な文言を使うことで、ユーザーが次の行動をイメージしやすくなり、
クリック率が向上します。
コツ2: お得感を感じさせる
言葉の選び方ひとつで、お得感を強調できます。
例えば、
「クーポンを取得する」よりも
「クーポンをゲットする」や「お得なクーポンを手に入れる」
このように表現に工夫を加えることで、ユーザーの感情を刺激し、行動を促します。
コツ3: メッセージを動詞にする
CTAボタンのメッセージには動詞を取り入れましょう。
・「登録完了」ではなく「登録する」
・「商品の詳細はこちら」ではなく「商品を詳しく知る」
こうした動詞を使うだけで、クリック率が数%から数十%向上することもあります。
「そんな小さなことで?」と思うかもしれませんが、細部への配慮が大切です。
コツ4:短く簡潔にまとめる
CTAボタンの文言はシンプルであるほど効果的です。
長すぎるコピーはユーザーを迷わせ、行動を妨げる原因に。
短く、直感的に理解できる表現を心がけましょう。
コツ5: 言葉によって行動の心理的ハードルを下げる
同じ意味の表現でも、言葉の選び方次第で心理的な負担を軽くできます。
・「ウェビナーに登録する」よりも「ウェビナーに参加してみる」
・「体験」よりも「お試し」や「デモ」のほうが気軽な印象を与えることがあります。
単語レベルで考えることが、行動を促す大きなカギになります。
コツ6 CTAボタン周辺を有効活用する
CTAボタンの文言を短くする分、周辺の空間を使って補足説明を加えましょう。
ボタンの上:「今だけ限定」「残りわずか」といった緊急性を強調するフレーズで行動を促進。
ボタンの下:「登録は無料で、いつでもキャンセル可能」や「最短5分で完了」といった安心材料を提示。
このように、ユーザーの不安を解消する補足情報を配置することで、クリック率が大幅に向上します。
コツ7: 緊急性や限定感を演出する
「今だけ」「限定」など、急いで行動しなければならない理由を示すフレーズを追加しましょう。
これにより、ユーザーは「後でやろう」ではなく「今すぐやろう」と思いやすくなります。
次ぎに、CTAボタンのデザインについて解説させて頂きます。
CTAボタンは「クリックしたくなる」デザインが鍵です。訪問者が見た瞬間、
「ここをクリックすればいいんだ!」と直感的に理解できるデザインにすることが、
次の行動を引き出すポイントとなります。
以下では、効果的なCTAボタンを作るためのデザインのコツをご紹介します。
コツ1:鮮やかな色とコントラストを活用する
色やコントラストは、CTAボタンを目立たせ、訪問者の注意を引きつけるために欠かせない要素です。
周囲に埋もれない色を選ぶ
ボタンが背景や周辺のデザインと区別される色を選びましょう。
青、赤、オレンジといった鮮やかな色は特に効果的ですが、ブランドカラーとの調和も大切です。
色の心理的効果を活用する
色には心理的な影響があります。たとえば、赤は緊急性を、青は信頼感を与える効果があります。
ターゲットとする感情に合わせて色を選びましょう。
マウスオーバーのインタラクションを追加
ユーザーがボタンにカーソルを合わせたときに色が変わる仕掛けを加えると、
ボタンがクリック可能であることが直感的に伝わります。
テキストと背景色のコントラストを確保する
文字が読みやすいように、背景色とのコントラストを強調しましょう。
例えば、濃い背景に白い文字を配置すると視認性が高まります。
応用編
最後に、一番重要なことは、流行っているボタンの色やデザインを把握して
デザインに応用できるかどうかを考えることです。
例えば、ターゲット層がiPhnoeの利用率が圧倒的に高い場合、
iPhoneで1番使われているボタンやナビの色を使うと良い結果になるケースが多いです。
なぜなら、そのボタンやナビの色になれているので、
行動を起こす際に変な抵抗感が起きないからです。
コツ2:親しみやすいボタンの形状を選ぶ
一般的なボタンの形状は、長方形や角が丸い四角形です。
これらはユーザーにとって直感的に「クリックできる」と認識しやすい形状です。
角を丸める
角が丸いボタンは、硬さを和らげて親しみやすい印象を与えます。
柔らかなデザインは、フレンドリーでクリックしやすい雰囲気を醸し出します。
デザイン全体との調和を意識する
サイト全体のスタイルに合わせてボタンの形状を選ぶことで、
一貫性とプロフェッショナルな印象を与えられます。
例えば、モダンなデザインには洗練されたシンプルなボタンが適しています。
コツ3:ボタンの大きさを適切にする
ボタンの大きさにおける適切なサイズは、ユーザーがパッとみたい瞬間に見つけて
クリックしやすいと思える大きさとなります。
小さすぎるボタンは見逃されやすく、
逆に大きすぎると他のコンテンツとのバランスが悪く胡散臭さを感じてしまうかも知れません。
標準的な推奨サイズは、スマートフォンなどのモバイルデバイスでも操作しやすい
約44×44ピクセル程度です。これは、タッチスクリーンデバイスにおいてもクリックミスを減少させ、
ユーザーエクスペリエンスを向上させます。
コツ4: 効果的な配置で行動を促す
CTAボタンの配置は、訪問者が自然にボタンをクリックする流れを作るために重要です。
ファーストビューに配置する
ページを開いた瞬間に見える部分にCTAボタンを置くことで、
訪問者がすぐに行動を起こしやすくなります。
特にランディングページやキャンペーンページでは必須のポイントです。
コンテンツとの連動を意識する
訪問者がページを読み進めて興味が高まるタイミングに、
次の行動を促すCTAボタンを配置します。
たとえば、セクションの終わりに「詳しく見る」や「今すぐ申し込む」といったボタンを
設置すると効果的です。
コツ5: CTAボタン数の考え方をマスターする。
基本的には、CTAボタンは1つに絞ることが最適です。
なぜ1つが理想的なのか?
ユーザーがページを訪れた際、何をすべきかが明確であればあるほど
行動を起こしやすくなります。
逆に複数のCTAボタンがあると、ユーザーは「決定疲れ」と呼ばれる心理的な現象に陥り、
どのボタンもクリックしない可能性が高まります。
複数のCTAボタンが必要な場合の注意点
複数のボタンを配置する場合でも、次のポイントを守ることで効果的なデザインが可能です。
1.主要ボタンを目立たせる
主要なCTAボタンを最も目立つ色やサイズにし、
ユーザーがすぐに認識できるようにします。
補助ボタンは、小さく控えめなデザインにすることで、視覚的な優先順位を明確にします。
2.ターゲット層ごとに分ける
異なるCTAボタンがそれぞれ異なるユーザー層に向けられている場合は、
そのターゲット層に合ったボタンをデザインするように心がけます。
例えば、以下のようにします。
・新規顧客向け:「無料トライアルを始める」
・既存顧客向け:「ログインして続きを見る」
3.視覚的なヒエラルキーを活用する
色やサイズ、配置を工夫して、どのボタンが最も重要であるかを一目でわかるようにします。
コツ6:モバイルユーザーへの配慮
スマートフォンやタブレットでの利用を考慮したボタン配置は、
ウェブデザインにおいて欠かせません。
片手操作を意識した配置
ボタンを画面の下部や右下に配置することで、
片手で操作するユーザーが親指で簡単にタップできるようにします。
ボタンのサイズと間隔
モバイルでは特に、ボタン同士の間隔を十分に確保して
タップミスを防ぐことが重要です。
クリックして欲しい行動を促すCTA(Call to Action)ボタンを作成するには、
以下のステップを順に進めて、効果的なCTAボタンを作成してください。
まず、商品やサービスを購入して欲しいユーザーの行動や心理を理解することが重要です。
ターゲットオーディエンスのペルソナを作成し、以下の点に焦点を当てて分析を行います。
ニーズと欲求
ユーザーが何を求めているのか、どんな問題を解決したいのかを特定します。
例えば、あなたが健康食品を販売しているとしましょう。
その場合、顧客は健康を改善したい、エネルギーを増やしたい、
あるいは病気を予防したいと考えているかもしれません。
これらのニーズを理解することで、彼らがどのようなメッセージに反応するかを予測することができます。
購買動機
ユーザーが購入を決定する際の要因を把握します。
例えば、価格、品質、信頼性、レビューなどが購買動機として挙げられます。
特にレビューは強力な購買動機となり得ます。
多くの人々は他人の経験に基づいて決断を下す傾向があるため、
ポジティブなレビューを強調することは非常に有効です。
行動パターン
ユーザーがどのような情報を求め、どのように意思決定をするのかを理解します。
例えば、ユーザーがまず商品レビューを読み、その後価格を比較し、
最後に購入を決定するパターンを持っている場合、
その行動パターンに基づいてウェブサイトのコンテンツを構成することが有効です。
ユーザーの行動や心理を深く理解することで、彼らがどのようなメッセージに反応し、
どのような行動を取るのかを予測することができます。
これにより、CTAボタンのテキストやデザインをより効果的にすることができます。
CTA(Call to Action)ボタンは、ユーザーに特定の行動を促す重要な要素です。
効果的なCTAボタンを作成するためには、以下のステップを順に進めることで、
クリック率やコンバージョン率を最大化できます。
目的を明確にする
まず、何を達成したいのかを明確にします。
例えば、商品を購入させたい、サービスを申し込ませたい、
メーリングリストに登録させたいなど、具体的な目的を設定します。
目的が明確であるほど、ユーザーに対して具体的な指示を与えることができます。
ユーザー視点でのメリットを強調する
ユーザーがそのアクションを取ることでどのような利益を得るのかを考えます。
例えば、「今すぐ購入して特別割引を受ける」「無料で試してみる」など、
ユーザーにとってのメリットを強調します。
ユーザーの視点から設定した目標をどのように達成すれば良いのかを考えてください。
その際、ステップ1で分析した行動パターン、
購買動機からどのような理由からどんな行動を起こすから
何をオファーすればアクションしてくれるかを考えてください。
ステップ1~2で考えた内容をもとに、ステップ3~5へと進めていきます。
ステップ3:引き出すテキストを作成する
ユーザーのニーズに応える具体的なメッセージを作ります
(例:「資料を請求する」「無料体験を始める」)。
ステップ4:ボタンのデザインや色を決める
色や形状、サイズを工夫し、クリックしたくなるボタンをデザインします。
ステップ5:設置場所を決める
ページ内の最適な位置にCTAボタンを配置します。
ファーストビューやユーザーが興味を持つタイミングに設置するのが効果的です。
CTAボタンは、ユーザーに具体的な行動を促すためのウェブサイト運営における重要な要素です。
この記事を通じて、CTAボタンの基本的な役割から、効果的なコピーの作り方、
デザインの工夫、適切な配置方法まで、成功に必要なポイントを解説させていただきました。