オンライン接客と対面接客の目的は同じですが、接客の実施の仕方が大きく異なってきます。非対面による接客も求められる現代ではZOOMなどのインターネット会議システムを利用した接客を積極的に取り入れる業界が増えております。現在導入されなくても、今後導入する企業はさらに増えてくると予想できます。
今回、オンライン接客を成功させるために必要な7つの改善方法について紹介させて頂きます。
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オンライン接客(Online customer serviceの英訳)とは、企業からお客様への接客に関して、今までのような対面接客ではなく以下のような手法で行うことをいいます。
・SNS
・ビデオ通話、
・インターネット会議システム
・チャット・Eメール
すべてを実施している企業もあれば、上記のうち、2つ3つ実施している企業もございます。
1.オンライン接客を依頼しやすいデザインにする
オンライン接客をお客様が望んだとしてもどこから予約すればよいのか分かりづらい場合、それだけでサイトから離脱する可能性が非常に高いです。そのため、可能ならばナビゲーションバーに「オンライン接客」というリンクを作成し、ここから移動できるようにする必要がございます。
また、最近のお客様はトップページからくるわけではなく、「ブランド名 オンライン接客」とブランド名と一緒に2ワード以上で検索する場合もあります。このようなネット上での行動にも対応する必要があり、しっかり対応できれば今まで以上にサイトからのオンライン接客の予約が入る可能性がございます。
2.お客様が何に対してオンライン接客を望んでいるか
お客様が何に対してオンライン接客を求めているのかを理解する必要がございます。そのためには、サイト上でのお客様の行動を理解するだけでなく、リアル店舗を持っている場合、今までどのような接客をしていたのか、時間軸で接客業務の工程を分解して、どの部分をオンラインで置き換えるのかを検討する必要があります。
オンライン接客に向く商品・サービスと向かないサービスがございます。
例えば、現物を見なくても買えるような商品に対してオンライン接客は必要ございません。例えば、アパレルの場合、靴はオンライン接客に向くでしょうか。
お客様のニーズによりますが、靴が足に合うかどうかを知るという目的の場合、オンライン接客だけでは満足のいく顧客体験をお客様に提供することは非常に難しいです。服と靴との組み合わせならオンラインによる接客も理にかなってきます。
また、服を購入するときに既に持っている服とコーディネーションをどのようにするのかを相談したり、今はやっている服の色やデザインを相談するという場合には、店舗よりもオンラインのほうが1対1の接客を受けられるのでオンラインよりもやりやすい可能性がございます。
家にある服を見てもらいながら組み合わせを提案することができるため、実際には服を着ることができませんが、自宅にある服との組み合わせを相談できるという切り口は店舗ではできない顧客体験を提供できます。
3.オンライン接客用の接客研修を用意する
店舗での接客とオンラインでの接客の一番の違いは、空間を共有しているようで共有しきれていないことです。ZOOM、マイクロソフトのteamsなどのオンライン会議サービスを活用すれば相手を見ながらリアルタイムで接客ができるため、従来の電話やチャット、メールと比べて顧客の反応に関する情報量が圧倒的に多いです。
オンライン画面におけるタイムラグが少なくなり、オンライン会議に慣れているお客様も増えてきました。それでも微妙なしぐさ等の同じ空間でしか得られない情報もございます。そのため、オンライン接客ならではの接客スキルを密につけ必要がございます。
4.ビデオ通話・ウェブ会議以外の顧客体験に注意を払う
オンライン接客というとビデオ通話やインターネット会議システムを使って画面越しのリアルタイムでの接客というイメージが先行しがちですが、ビデオによる接客の前後の顧客体験も非常に重要です。
オンライン接客を予約した際に、予約確認メールをいつ送るのか、確認のためのメールはいつ送るかなどオンライン接客前の顧客体験に対すお客様への接触をどうするかから始まり、オンライン接客後のお客様との接触をどうするかも設計する必要があります。
例えば、アパレル会社が、オンライン接客にてパーソナルスタイリングをしたとします。お話をするのは楽しいかもしれないが、そこからどのようにロイヤル顧客に育てていくのかが重要です。パーソナルスタイリングで得た顧客に対する知見をもとに、似合う服に対して定期でサブスクサービスを展開するというビジネスモデルを立ち上げることも可能です。
また、このようなサービスでなく、関心のある情報をメール、メッセンジャーなどで提供することもできます。
重要なことはどのような顧客体験を提供することがお客様のためになるのかを考え抜くことです。
5.あらゆる方法でパーソナライズさせて顧客体験を向上させる
お客様から承諾をいただくことが前提ですが、ウェブ上でデータをあらゆる方法で入手牛手、パーソナライズなフォローマーケティングを行うことができます。カートから離脱した顧客に対するマーケティング施策、一カ月で5回サイトに訪問した方に対する施策など、いろいろなデータを活用してさまざまなことを行うことができます。
その施策の一つとしてオンライン接客を組み合わせることができます。ただ単に、オンラインでお話をしませんかというような内容よりも特別なオファーや体験を提供することを約束できるようなオンライン接客を行うことにより
最高の体験を提供することができる可能性があります。
オンライン接客を成功させるためのポイントをいくつか記載しました。感染症対策のためだけでなく、お客様に最高の体験を提供するためにオンライン接客を行う必要があります。今回紹介させていただいた5つのポイントが少しでもお役に立てば幸いです。