LTVとは?
LTV(ライフタイムバリュー)は、「顧客生涯価値」とも呼ばれ、顧客一人が企業にもたらす総利益を示す重要な指標です。
新規顧客の獲得が困難になる中で、既存顧客の価値を最大化することは、ビジネスの成長に直結します。
ここでは、LTVの計算方法から具体的な活用例、さらにLTVを高めるための方法までを解説しております。
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LTV(ライフタイムバリュー)とは?
LTV(ライフタイムバリュー)は「顧客生涯価値」とも呼ばれ、ある顧客が企業にもたらす総利益のことです。
具体的には、顧客が初めて購入してから最後の取引までの期間における利益を計算します。
なぜLTVが重要なのか?
新規顧客 vs 既存顧客
新しい顧客を獲得するには多くの費用がかかります。
一方、既存の顧客を維持するための費用は比較的少なく、
既存顧客がリピート購入することで企業に安定した収益をもたらします。
3rdパーティクッキーの規制
インターネット上での顧客追跡が難しくなっているため、
企業は既存顧客との関係を深めることに注力しています。
これにより、顧客のLTVを高めることがますます重要になっています。
LTVの計算方法
LTVの計算方法はビジネスモデルによって異なりますが、基本的な計算式は以下の通りです:
・基本的な計算式: LTV = 平均購入金額 × 購入頻度 × 顧客維持期間
・収益率を考慮した計算式: LTV = 顧客の年間購入額 × 収益率 × 顧客維持期間。
LTVの具体的な活用例
例1:サブスクリプションサービス
ある音楽ストリーミングサービスを提供する企業が、
月額1000円のサブスクリプションを販売しているとします。
平均的な顧客は月に一度利用し、平均して3年間契約を続けます。
この場合、LTVは以下のように計算できます。
LTV = 1000円(平均購入金額)× 12回(購入頻度)× 3年(顧客維持期間) = 36,000円
例2:オンライン小売
オンラインでファッションアイテムを販売する企業が、
1回の購入で平均5000円を売り上げるとします。顧客は年に4回購入し、平均して5年間利用します。
この場合のLTVは以下の通りです。
LTV = 5000円(平均購入金額)× 4回(購入頻度)× 5年(顧客維持期間) = 100,000円
LTVをアップさせる方法
アップセルとクロスセル
・アップセル
既存顧客に対して、より高価な商品を提案することです。
例えば、スマートフォンを購入する顧客に対して、上位モデルを提案します。
・クロスセル
関連商品を提案することです。
例えば、カメラを購入した顧客に対して、カメラバッグや追加レンズを勧めます。
購買頻度の向上
定期的にリマインドメールを送ることで、顧客に再購入を促します。
例えば、化粧品ブランドが購入後1ヶ月経った顧客に対して、リピート購入を促すメールを送信します。
契約期間の延長
顧客が契約を継続したくなるようなサービスを提供します。
例えば、サブスクリプションサービスが新しい機能やコンテンツを定期的に追加することで、
顧客の興味を引き続けます。
顧客ロイヤリティの向上
ロイヤリティプログラムを導入し、ポイントや特典を提供することで、
顧客の忠誠心を高めます。
例えば、頻繁に購入する顧客に対して、特別割引や限定商品を提供します。
まとめ
LTVは、顧客が企業にもたらす価値を測る重要な指標です。
新規顧客の獲得が難しくなる中で、既存顧客の価値を最大化することが、
企業の持続的な成長に繋がります。具体的な戦略としては、アップセルやクロスセルの推進、
購買頻度の向上、契約期間の延長、顧客ロイヤリティの向上などが挙げられます。