ステップメール
ステップメールは、お客様に対して、あらかじめ用意した複数のメールを決められたタイミングで自動的に送る仕組みです。例えば、「新規登録のお礼メール」「3日後に商品の使い方を紹介」「1週間後に特典クーポンの案内」といったように、お客様の状況に合わせて段階的に情報を届けることができます。
ここでは、ステップメールの基本から、具体的な設定方法、メリット・デメリットまで、初心者にも分かりやすく解説しています。
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ステップメールとは?
ステップメールとは、あらかじめ作っておいた複数のメールを、決めたスケジュール通りに自動で配信する仕組みのことです。
例えば、お客様が自社サイトで資料請求や会員登録をしたら、それをきっかけに「登録直後」「3日後」「1週間後」と、決められたタイミングで順番にメールが送られていく仕組みです。
ステップメールと通常のメルマガの以下のような違いとなり、ステップメールはお客様一人ひとりの状況に合わせた内容が送れるため、効果が高まりやすいです。
・ステップメール:お客様の行動をきっかけに順番に配信するメール。
・通常のメルマガ:定期的に同じタイミングで、同じ内容を全員に送るメール。
ステップメールのメリット
ステップメールを使う一番の目的は、「お客様との良い関係をつくり、売上につなげること」です。
メールを段階的に送ることで、お客様が自社の商品やサービスについて深く知るようになり、最終的に購入や申し込みなど、次の行動につなげやすくなります。
例えば、以下のような効果が期待できます。
・資料請求者のうち、購入や契約に至る割合が、この施策を実施することにより10%から15~20%に上がる可能性がでてきます。
・初回購入したお客様が再購入する割合が現状よりも10%ほど上がってくる可能性がでてきます。
実際には会社ごとに異なりますが、ステップメールを使うことでこのような改善が見込めます。
ステップメールを活用する具体的な場面
具体的な利用シーンは以下のようなものです。
①新規のお客様へのフォロー(ウェルカムメール)
新規登録したお客様に対して、自動で歓迎のメッセージを送ります。
・登録直後:登録のお礼や、サービスの簡単な使い方を伝える。
・3日後:お客様が知らないかもしれない役立つ情報を紹介。
・7日後:購入を迷っている方に割引クーポンなどの特典を提案。
こうしたメールを送ると、「購入に進む人の割合が5~10%増える」と仮定できます。
②購入後のお客様フォロー(フォローアップメール)
商品購入後に、関連情報や使い方を案内して、次の購入につなげます。
・購入翌日:「商品の使い方やよくある質問」を送信して、間違った使い方にならないようにしていただきます。
・1週間後:「関連商品の案内や割引情報」を紹介し、クロスセルを狙います。
・1ヶ月後:感想アンケートや追加購入の提案を行い、リピート購入を促していきます
例えば、「追加購入率が従来より10%向上する」などの仮説が考えられます。
③長期間反応がないお客様の再利用促進(休眠顧客の掘り起こし)
最近購入や利用がない顧客に、再利用を促すメールを送ります。
・最終利用から3ヶ月後:「久しぶりの特別クーポン」を案内。
・最終利用から6ヶ月後:「新商品の情報やおすすめ情報」を送る。
例えば、このような施策で「休眠顧客の再購入率が5%ほど改善する」という仮説も成り立ちます。
ステップメールの作成手順
①メールを送る目的をはっきりさせる
まずは、「何を目標にメールを送るのか」を決めましょう。
目的は「購入の促進」「サービス理解の向上」「再購入の促進」など明確にしましょう。
②誰にメールを送るかを明確に決める
メールを受け取る相手を、「新規登録者」「初回購入者」「半年間購入していない人」など、状況に合わせて設定します。
③分かりやすく役立つ内容にする
メール内容はできるだけ簡潔で役に立つ情報にします。
例えば、商品紹介だけでなく、使い方のコツや、よくある質問なども紹介すると、顧客に喜ばれます。
④タイミングを考えて送る
メールの送信タイミングは大事です。
以下のタイミングで実施されるのは如何でございますでしょうか?
・「登録直後のメール」は即時送信。
・「フォローアップメール」は購入後数日~1週間以内。
・「休眠顧客向けメール」は一定期間(例えば3ヶ月、6ヶ月)後。
⑤配信効果をチェックし、改善する
実施後に、以下のような指標を見ながら配信タイミングを調整していく必要があります。
・開封率(何%の人がメールを開いたか)
・クリック率(メール内のリンクをクリックした割合)
・コンバージョン率(購入や登録をした割合)
例えば、「開封率が低い場合は件名を工夫」、「クリック率が低い場合は内容を見直す」など、数値を見て改善を繰り返します。
まとめ
ステップメールは、定期的に価値ある情報を提供しながら顧客との信頼関係を築き、
売上を向上させる有力な手段です。自動化されたシステムを使うことで業務効率を高めつつ、
計画的なシナリオ設計によって、見込み顧客を顧客に育成し、売上拡大につなげることが可能です。
ただし、シナリオ作成には時間がかかるため、まずは簡単な流れから試し、データを元に改善を加えていくのが効果的です。