AIDMAモデル
マーケティングの基本モデルとして知られる「AIDMAモデル」。広告や販売促進の場面でよく耳にするこのモデルですが、名前を聞いたことがあっても具体的な内容や活用方法が分からないという方も多いでしょう。
ここでは、AIDMAモデルを初心者にも分かりやすく解説し、実際のマーケティングにどう活かせるかを具体例や仮説を交えながら紹介します。
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AIDMAモデルとは?
AIDMA(アイドマ)モデルとは、消費者が商品やサービスを購入するまでの心理プロセスを5つの段階に分けて表したモデルです。
1920年代にアメリカの広告学者サミュエル・ローランド・ホールが提唱しました。現代のようにインターネットが普及していない時代から使われているため、伝統的なマーケティング手法としても知られています。
AIDMAの5つのステップ
Attention(注意): 消費者の目を引く
最初のステップは「Attention(注意)」です。
商品やサービスの存在を消費者に認知してもらう段階で、効果的な手法としては以下が挙げられます。
・テレビCM、新聞広告、SNS広告
・店頭ディスプレイやポップアップイベント
具体例
例えば、新商品の化粧品を販売する際には、「期間限定」「話題の成分配合」といったキャッチコピーを使うと消費者の注意を引きやすくなります。
Interest(関心): 興味を持たせる
次に、消費者が商品やサービスに興味を持つ段階です。
ここでは、商品の特徴やメリットを分かりやすく伝える必要があり、商品の使い方や効果をビジュアルなどで紹介したり、実際の使用者のレビューを提示します。
例えば、YouTubeでの使用レビュー動画や、インスタグラムでのビジュアル投稿が効果的です。
Desire(欲求): 欲しいと感じさせる
関心を持った消費者が「自分も欲しい」と思う段階です。
ここでは、以下のようなやり方で商品が持つ「価値」をしっかりと訴求する必要があります。
・他社商品との比較データを提示
・割引キャンペーンや特典をアピール
具体例
「今だけ30%オフ」「購入者限定プレゼント」といった特典が効果的です。
Memory(記憶): 記憶に留めてもらう
ここで重要なのは、消費者が「記憶する」ことです。
一度欲しいと思っても、すぐに行動を起こさない人が多いため、印象を持続させる仕組みが必要です。
・メールマガジンやリマインダー通知
・SNSでのフォロー促進
具体例
LINE公式アカウントで定期的に情報を配信することで、消費者の記憶に残す工夫ができます。
Action(行動): 実際に購入させる
最終ステップは「Action(行動)」です。
ここでは、購入に至るための障壁を減らす工夫が求められます。以下のようなやり方があります。
・ワンクリック購入ボタン
・限定クーポンの発行
具体例
ECサイトでは、購入ページにすぐ遷移できるリンクを用意することでスムーズな購買を促進します。
AIDMAモデルを実際に活用するには
実務への応用例として、例えば、新規商品の販売計画を立てる際、AIDMAモデルを基に次のように施策を展開します。
・Attention:SNS広告で認知を図る
・Interest:インフルエンサーの投稿で興味を引く
・Desire:限定キャンペーンで欲求を刺激
・Memory:リマインドメールで記憶させる
・Action:ワンクリック購入を実現
AIDMAモデルの限界と補完策
AIDMAモデルは、消費者心理を段階的に捉える有効な手法ですが、デジタル時代には限界もあります。
特に、SNSの普及により「Attention」と「Action」が同時に起こることもあります。
そのため、AISASモデル(Attention→Interest→Search→Action→Share)など、現代的なモデルとの組み合わせが有効です。
まとめ
AIDMAモデルは、消費者行動を理解し、マーケティング戦略を立案する上で欠かせない基本モデルです。
特に、オフライン広告が主流であった時代には非常に効果的でしたが、現代においては他のモデルと合わせて活用することが求められます。
マーケティング初心者の方も、このモデルを基にプロモーション計画を立てることで、より効果的な戦略を構築できるでしょう。
まずは一つずつ実践して、その成果を分析してみてください。