マイクロサービス
マイクロサービスは、サービスを独立して開発・運用できる構造を提供し、迅速な開発やスケーラビリティを可能にします。
本用語ページでは、その特徴や活用分野、メリット・課題について解説しております。
目次 [ 非表示 表示 ]
マイクロサービスとは?
マイクロサービスとは、大きなアプリケーションを複数の小さな独立したサービスに分割し、それぞれのサービスが独立して開発、デプロイ、運用できるようにするアーキテクチャのことです。各サービスは特定の機能を担当し、他のサービスとAPIを使って通信します。
マイクロサービスの特徴
開発とデプロイの独立性
マイクロサービスは、それぞれが独立して開発・デプロイできるため、システム全体を更新する必要がなくなります。これにより、新しい機能の追加やバグ修正が迅速に行えるようになります。例えば、新しい機能を追加するのに数週間かかっていたプロジェクトが、数日で完了することが可能です。
スケーラビリティ
各マイクロサービスは個別にスケーリング(必要な部分だけを拡張)できるため、リソースを効率的に利用できます。例えば、特定の機能が高負荷になった場合、その部分だけを強化すればよいのです。これにより、全体のコスト削減にも繋がります。
耐障害性
マイクロサービスアーキテクチャでは、サービスが独立しているため、一部のサービスに障害が発生しても、他のサービスに影響を与えにくいです。例えば、認証サービスがダウンしても、商品管理や注文処理サービスは正常に動作する可能性があります。
マイクロサービスの活用分野
Eコマース
大規模なEコマースプラットフォームでは、ユーザー認証、商品管理、決済処理などの機能をそれぞれ独立したマイクロサービスとして運用することで、各機能を個別に開発・運用しています。これにより、迅速な機能追加や障害対応が可能になります。例えば、Amazonなどの大手Eコマースサイトは、このアーキテクチャを採用しています。
メディアストリーミング
Netflixなどのメディアストリーミングサービスでは、動画再生、ユーザー管理、コンテンツ推奨システムなどをそれぞれマイクロサービスとして分割し、スケーラビリティと高い耐障害性を実現しています。これにより、数千万人のユーザーに対して安定したサービス提供が可能です。
金融サービス
銀行や保険会社などの金融機関は、顧客管理、取引処理、リスク管理などの機能をマイクロサービスとして分割し、それぞれ独立して運用しています。これにより、システムの柔軟性と信頼性を向上させています。例えば、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの金融機関は、このアーキテクチャを採用しています。
マイクロサービスの課題
管理の複雑さ
多数のサービスを管理するためのツールやプロセスが必要です。例えば、各マイクロサービスの状態やパフォーマンスを監視するために、専門の監視ツールが必要になります。
サービス間の通信遅延
サービス間の通信が増えることで、レイテンシーの問題が発生する可能性があります。例えば、ユーザー認証サービスと商品管理サービスの間での通信が遅延すると、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を与えることがあります。
データ整合性の確保
分散システムではデータの整合性を保つことが難しくなる場合があります。例えば、在庫管理サービスと注文処理サービスのデータが一致しないと、在庫切れや二重注文が発生する可能性があります。
まとめ
マイクロサービスは、アプリケーションを複数の小さな独立したサービスに分割することで、開発・デプロイの効率化、スケーラビリティ、耐障害性を向上させるアーキテクチャです。Eコマースやメディアストリーミング、金融サービスなど、多くの分野で活用されています。一方で、管理の複雑さやサービス間の通信遅延などの課題も存在するため、適切なツールやプロセスの導入が必要です。