DNS(Domain Name System)
DNS(Domain Name System)とは、インターネットを支える基盤技術で、ドメイン名とIPアドレスを結びつける役割を担っています。
ここでは、DNSの基本的な仕組みや主要なレコードの種類、課題までを解説させていただきます。
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DNS(Domain Name System)とは?
DNS(Domain Name System)とは、インターネットの基盤を支える重要なシステムで、
ドメイン名を対応するIPアドレスに変換する役割を担っています。
例えば、ユーザーがウェブブラウザに「」と入力したとき、DNSはそのドメイン名を
サーバーのIPアドレス(例#####replaceparse13">www.example.com」と入力したとき、
DNSはそのドメイン名をサーバーのIPアドレス(例#####replaceparse13#####: 192.0.2.1)に変換し、
ユーザーが目的のウェブサイトにアクセスできるようにします。
DNSの仕組み
DNSは大きく「リゾルバー(resolver)」と「権威DNSサーバー(authoritative DNS servers)」の
二つの主要なコンポーネントに分かれています。リゾルバーはユーザーのデバイスからのクエリを受け取り、
最終的な回答を得るために他のDNSサーバーと通信します。
一方、権威DNSサーバーは特定のドメインに関する情報を保持し、リゾルバーに対して正しいIPアドレスを提供します。
DNSクエリのプロセスは次のように進行します。
1.ユーザーがドメイン名を入力
ユーザーがブラウザにURLを入力すると、デバイスはまずリゾルバーに対してクエリを送信します。
2.キャッシュの確認
リゾルバーは最初に、自分のキャッシュに既にそのドメイン名のIPアドレスが
保存されているか確認します。キャッシュに情報がない場合、リゾルバーは次のステップに進みます。
3.ルートDNSサーバーへの問い合わせ
リゾルバーはまずルートDNSサーバーに問い合わせを行い、
次にどのTLD(トップレベルドメイン)サーバーに問い合わせるべきかを確認します。
4.TLDサーバーへの問い合わせ
ルートサーバーからの情報を基に、リゾルバーは「.com」や「.net」などのTLDサーバーにクエリを送ります。
TLDサーバーは該当するドメインの権威DNSサーバーの情報を提供します。
5.権威DNSサーバーからの回答
最後に、リゾルバーは権威DNSサーバーにクエリを送り、
ドメイン名に対応するIPアドレスを取得します。
この情報を基に、ユーザーのブラウザは目的のウェブサイトにアクセスします。
DNSの種類とレコード
DNSは、異なる用途や目的に応じていくつかの種類のレコードを使用します。
主なDNSレコードは次のとおりです。
・Aレコード:IPv4アドレスにドメイン名をマッピングします。
・AAAAレコード:IPv6アドレスにドメイン名をマッピングします。
・CNAMEレコード:ドメイン名を別のドメイン名に紐付ける際に使用されます。
・MXレコード:ドメインのメールサーバーを指定します。
・TXTレコード:任意のテキスト情報を含めることができ、主にセキュリティ関連の情報(例: SPFレコード)を格納します。
DNSの課題
DNSはインターネットの機能に不可欠な要素ですが、その運用にはいくつかの課題があります。
例えば、DNSのキャッシュポイズニングやDNSリゾルバーの脆弱性を利用した攻撃が挙げられます。
これらの攻撃は、ユーザーを偽のウェブサイトに誘導するため、
フィッシング詐欺や個人情報の盗難につながる可能性があります。
さらに、近年ではプライバシー保護の観点から、DNSクエリを暗号化する
技術(DNS over HTTPSやDNS over TLS)が導入されています。
これにより、第三者がユーザーのブラウジング履歴を傍受するリスクを低減することが可能です。
企業や組織においては、DNSの管理をアウトソーシングする「マネージドDNSサービス」を利用することで、
運用コストの削減やセキュリティの向上が期待できます。
これにより、グローバルなサーバー負荷分散や地理的ルーティングを容易に実現できるようになります。
まとめ
DNSはインターネットの背後で機能する重要なインフラであり、
私たちが日常的に利用しているウェブサービスのパフォーマンスとセキュリティを支えています。
DNSの基本的な仕組みを理解し、適切な管理と最新技術の活用によって、
インターネットの利用体験をより良いものにすることができます。