リード獲得数とは、新規に獲得した見込み顧客(リード)の数を指し、企業のマーケティングや営業活動の成果を測る重要な指標です。特にBtoBビジネスでは、商品やサービスの購入までに時間がかかるため、潜在顧客との接点を増やし、関係を築くことが欠かせません。リード獲得数が多いほど、新たな商談の機会も増え、最終的な売上につながる可能性が高くなります。
ビジネスの拡大を目指す企業にとって、リード獲得は単なる数字の話ではなく、将来の成長を左右する戦略的な要素です。では、そもそも「リード獲得」とは何を指すのでしょうか?また、どのようにすれば効果的にリードを増やし、質の高い見込み顧客を集めることができるのでしょうか?
そして、ここでは、初心者でも理解しやすいように、このリード獲得数をテーマに、BtoBマーケティングにおけるその重要性と具体的な獲得方法について、解説させていただきます。
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リード獲得数とは、新しく獲得した自社の商品・サービスに関心を持つ見込み顧客の数を指します。BtoBビジネスでは、一度で即決するお客様はほとんどいません。むしろ、「情報収集段階 → 比較検討段階 → 購入決定」のように長いプロセスを経ることが一般的です。そのため、いかに多くのリードを獲得し、関係を築きながら育成していくかが、企業の成長に大きく影響を与えるのです。
※リードとは、自社の商品やサービスに興味を持っている見込み顧客のことを指します。
例えば、あなたの会社がソフトウェアを提供しているとしましょう。Webサイトの資料請求フォームから申し込んだ人、
セミナーに参加した人、広告をクリックした人、これらの人々はすべて「リード」です。
BtoCと違い、BtoBの購買プロセスは長く、また決裁者が複数いることが一般的です。たとえば、ある企業が新しいソフトウェアを導入するとしましょう。その決定には、現場担当者だけでなく、部長や経営陣など、さまざまな人が関与することになります。このため、購入前に何度も情報収集を行い、比較検討を重ねて最終決定へと進むことがBtoBの特徴です。
そのため、比較検討中に失注することもありえます。
だからこそ、最初にいかに多くのリードを集められるかが、その後の成約数に直結します。例えば、100件のリードを獲得し、そのうち20%が商談に進み、そのうち、20%が成約するとしたら、4件の成約が得られる計算です。もしもリード数が50件しかなければ、成約数も半分になってしまいますよね。
つまり、「リード獲得数」=「将来の売上の基盤」 ということなのです。
まずはオフライン、つまり対面でのリード獲得方法について解説します。
1. 展示会・イベント出展
これは、昔からあるオーソドックスな手法です。BtoB業界では、業界展示会やカンファレンスで自社のブースを設け、訪れた人に製品を紹介することが一般的です。興味を持った来場者と直接名刺交換できるため、リード獲得の効率が高いというメリットがあります。
中堅や大手企業の担当者と接触するには、展示会への出展は非常に有効です。理由は単純で、いろいろな企業が展示会に出展しているので、クライアントの担当者も情報収集として展示会に参加する可能性が高いからです。
そのため、リード獲得数を増やすためには、角地に出展をして、動画と音を使って注目を集めることによって、ブースに呼び込んだり、
ブース内で展示会を開催して呼び込むなどの施策の実施が考えられます。
また、展示会の運営会社が主催としたセミナーも開催できるので、テーマをとがらせて参加を増やすことも視野に入れることもできます。
2. 自社セミナー・講演会
最近では ウェビナー(オンラインセミナー)が主流ですが、オフラインのセミナーも非常に効果的です。専門性の高い業界では、「プロフェッショナルの話を直接聞きたい」というニーズが強いからです。
例えば、「最新のマーケティングトレンドについて学べる無料セミナー」を開催すれば、参加者は「マーケティングに興味がある=自社のターゲットに合う人」になりますよね。これもリード獲得の機会になります。
リアルでセミナーを展開する場合、何かセミナーに行きたくなるようなフックが必要となります。セミナ-の内容だけでなく、2~3社で共同開催することや、セミナー後に懇親会を開催するなどが考えられます。
テレマーケティング(電話営業)
ターゲット企業に直接電話をかけ、アポを獲得することを目的としています。興味を持った企業と接点を作ることができます。すでにある程度関心を持っているリードに対しては有効です。
リード獲得数を増やすためにはテレアポで重要なことは、如何に短い時間でメリットを伝えられるかになります。業界 X 企業規模の2軸で複数パターンのテレアポトークを考えて展開すると、アポ獲得率があがります。
また、リストとしては、全く接点のない企業リストのデータを購入することや、以前の展示会で名刺交換した方、資料請求した企業に対して行うなどがあります。
単独DM
単独DM(ダイレクトメール)は、ターゲット顧客に対して直接郵送する広告手法で、開封率や視認性の高さが特徴です。特にBtoBの営業活動や高額商品の販売促進では、信頼性の向上やブランド認知の強化に役立ちます。また、デジタル広告が飽和する中で、紙媒体の広告は目立ちやすく、顧客の手元に長く残るため、効果が持続しやすい点もメリットです。
独DMの特徴として、詳細な情報を効果的に伝えられることやパーソナライズ化による特別感の演出、サンプルやクーポンの同封による体験型アプローチなどになります。
単独DMは、詳細な情報を直感的に伝えることができます。パンフレットやカタログを同封することで、商品やサービスの詳細情報を十分に説明できます。画像やイラストを活用し、視覚的に分かりやすく伝えることができるため、顧客が理解しやすく、購買意欲を高める効果があります。
宛名を入れるだけでなく、顧客の過去の購買履歴や関心を反映したメッセージを記載することで、「自分のためのDMだ」と感じてもらえます。 DMの内容をターゲットに合わせて細かく調整することで、反応率を大幅に向上させることが可能です。
実際に手に取れる商品サンプルを同封することで、興味を持ってもらいやすくなり、購買につながりやすくなります。 このサンプルについて封筒に膨らみを持たせることができれば、その演出から開封される可能性があがります。また、クーポンをつけて封筒に「期限内に利用しなければならない」というような文言を入れることによって、心理的な動機を与え、行動を促進できます。
FAXDM
FAXDMは、FAXを利用してチラシを直接送信する手法です。特にFAX文化が根強い業界(医療、建設、不動産、製造業など)では、電子メールよりも優れたリーチ率と反応率を持つことが多く、BtoBのマーケティング施策として効果的に活用されています。また、低コストかつ短期間で大量のリード獲得が可能な点も魅力です。
FAXDMのメリットの一つとして、低コストで大量配信が可能となります。郵送DMと比較すると、印刷代や封入作業、送料が不要なため、1件あたりのコストが大幅に抑えられます。数千件以上の企業リストに対して一括送信できるため、限られた予算でも多くの見込み顧客にアプローチできます。
医療、建設、不動産、製造業など、FAXを日常的に活用している業界では、他の媒体に比べて特に効果を発揮しやすいです。
デジタル広告ではリーチが難しい業界でも、FAXなら確実に情報を届けることができるため、独自の市場開拓が可能になります。
オウンドメディアによるコンテンツマーケティング
「オウンドメディア」 という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは、自社が運営するWebサイトやブログのことを指します。
例えば、「●●業界でのCRM成功事例」 や 「●●を行う上でのチェックリスト」 といった記事を自社ブログに投稿すると、それを 検索エンジンから訪れた人が読むことになります。
そして、記事の最後に「さらに詳しい情報を知りたい方はこちら」と 資料ダウンロードのリンクを設置 しておけば、読者が興味を持ち、資料請求フォームに情報を入力してくれる可能性が高まるわけです。
このように、オウンドメディアを活用すれば広告費をかけずに継続的にリードを獲得できるというメリットがあります。ただし、検索上位に表示されるためには SEO(検索エンジン最適化)対策を行い、ターゲットに合ったキーワードを適切に活用する必要があります。
リード獲得数を増やすためには以下が重要となります。
・オファーとなる資料(ホワイトペーパー)を魅力的にすること
・CTAボタンの文言と色を工夫する
・CTAボタンの設置場所を複数箇所設ける
リスティング広告
リスティング広告は、オンラインでのリード獲得を効率的に促進する代表的な手法の一つです。
検索エンジン上のユーザーが特定のキーワードを入力した際に、関連性の高い広告を表示することで、興味を持った潜在顧客を素早くサイトに誘導できます。
また、キーワードや広告文の最適化、ランディングページの改善を繰り返すことで、品質スコアを上げ、より少ないコストで多くのクリックを獲得できます。
さらに、広告の配信時間や地域、デバイスなどを限定する機能も活用すれば、狙いたいユーザー層をより正確に捉えることが可能です。
ターゲティングを細かく絞り込むことで、確度の高いリードへ的確にアプローチできる点も魅力です。リスティング広告はデータ分析との相性も良いため、クリック率(CTR)やコンバージョン率などの指標から、継続的な改善サイクルを回すことが成功のカギとなります。
SNSマーケティング(広告含む)
最近では、SNSを使ったリード獲得も盛んになっています。特にBtoBの領域では、 LinkedInやFacebookを活用する企業が増えているのをご存じでしょうか?
また、広告を使わなくても、 自社の公式アカウントで定期的に有益な情報を発信することで、フォロワーを増やし、自然な形で問い合わせにつなげることもできます。
ただし、SNSからのリードは「すぐに商談につながるわけではない」という点には注意が必要です。そのため、無料トライアルやホワイトペーパーの提供など、興味を持ってもらうための施策を組み合わせることが大切です。
オンラインセミナー(ウェビナー)
最近、オンラインセミナー(ウェビナー)を活用する企業が増えています。特に BtoBビジネスでは、見込み客に自社の強みを直接伝えられる貴重な機会 になるからです。
例えば、 「成功するBtoBマーケティング戦略」というウェビナーを開催すると、マーケティングに興味のある企業の担当者が参加しますよね。参加時に 申し込みフォームで連絡先を登録してもらえば、それがリード獲得につながるというわけです。
さらに、ウェビナー後に フォローメールを送ったり、アンケートを実施して関心度の高い人を見極めたりすることで、より精度の高いリード育成も可能になります。
その他のオンライン施策
上記以外にも、オンラインでリードを獲得する方法はいくつかあります。
・外部メディア掲載:業界特化のポータルサイトに記事を掲載し、問い合わせを促す。
・プレスリリース:新製品や新サービスの情報を発信し、興味を持った企業からの問い合わせを増やす。
・無料トライアル提供:SaaS企業などでは、無料トライアルを提供し、ユーザー登録(=リード情報取得)につなげる。
いずれの施策もターゲットに合わせて最適な手法を選ぶことが重要です。
リード獲得の方法にはさまざまな種類がありますが、やみくもに手を打ってもうまくいきません。むしろ、適切なターゲットを設定し、獲得したリードをしっかり育成していく戦略を立てることが、最終的な売上につながります。
たとえば、「とにかくリードを増やせ!」と広告を打ちまくった結果、集まったのが自社サービスと全く関係のない人ばかりだったらどうでしょうか? せっかく獲得したリードでも、商談につながらなければ意味がありませんよね。
では、どうすれば「量」だけでなく「質」も重視したリード獲得戦略を立てることができるのでしょうか? ここでは、リード獲得を成功させるための5つの重要ポイントを解説します。
1. ターゲット(ペルソナ)を明確にする
まず最も重要なのが、 「どんな人をリードとして集めるのか?」を明確にすること です。
例えば、あなたが「経営者向けの高額なコンサルティングサービス」を提供しているとしましょう。この場合、ターゲットにすべきなのは経営者や役員クラスの人です。それなのに、広告やコンテンツが新卒社員向けの内容になっていたら、興味を持ってくれる人はいないですよね。
ターゲット像(ペルソナ)をしっかり定めることで、以下のような具体的な施策が考えられます。
・どのチャネルでリードを集めるべきか
・どんな内容のコンテンツを作るべきか
・どのような訴求が効果的か
また、リード獲得数が伸び悩んでいる場合、「本当に狙うべき相手を捉えられているか?」を見直すだけで、成果が大きく変わることもあります。
2. リードの質とスコアリングを重視する
リード獲得数は確かに重要な指標ですが、それだけを追い求めてしまうと「数は多いけど成約につながらない」という問題が発生します。
そこで活用したいのが、リードスコアリングという考え方です。これは、獲得したリードに対して「この人はどれくらい有望か?」という点数をつける仕組みです。
例えば、以下のようにスコアを設定して、一定の点数を超えた人だけを営業にパスするという方法があります。
・役職が部長クラス以上なら +10点
・資料をダウンロードしていれば +5点
・すでに問い合わせ済みなら +20点
これを行うことで「ただの情報収集目的の人」と「本気で購入を検討している人」を区別でき、商談化率を向上させることができます。
3. ナーチャリング(育成)による歩留まり向上
リードを獲得したからといって、すぐに商談につながるとは限りません。むしろ、BtoBでは「リードを獲得してから半年~1年かけて成約に至る」というケースも珍しくありません。
そこで重要なのが、リードナーチャリング(育成)です。これは、見込み客と継続的に接点を持ち、関心を高めながら商談につなげるための施策です。
例えば、以下のような活動を通じて、リードとの関係を深め、購買意欲を高めていきます。
・獲得したリードに対して 定期的にメールを送る
・ウェビナー(オンラインセミナー)に 招待する
・興味がありそうな 記事やホワイトペーパーを案内する
ナーチャリングをしっかり行うことで、「リード獲得数は多いけど商談につながらない」という問題を防ぎ、最終的な成約率を向上させることができます。
4. チャネルミックスと施策の最適化
リード獲得の経路(チャネル)は1つではありません。複数のチャネルを組み合わせることで、より多くの見込み客にリーチできます。
例えば、以下のようなオフライン × オンラインのハイブリッド戦略を取ることで、効率的にリードを商談化できます。
1. 展示会で名刺交換(オフライン) した後に、
2. メールでフォローアップ し、
3. ウェビナーに参加してもらい、
4. 最終的に営業担当が訪問する
また、リード獲得施策ごとに「どの手法が最も効果的か?」をデータ分析し、リソースを最適配分することも重要です。
たとえば、以下のような形で、定期的にPDCAを回して施策を改善していくことが大切です。
・広告費の投下量に対してリード獲得単価が高すぎる → キーワードを見直す
・展示会からのリードは多いが成約率が低い → 他の施策に予算をシフト
5. KPI設定とモニタリングの徹底
最後に、リード獲得を成功させるにはKPI(重要業績指標)の設定が欠かせません。
例えば、以下のような具体的な指標を設定し、定期的にモニタリングすることが大切です。
・月間 ○件のリード獲得 を目標にする
・獲得したリードの 商談化率を○%にする
・成約に至るまでの期間を○ヶ月以内に短縮する
また、単に「リード獲得数」だけを見るのではなく、以下のポイントでチェックすることにより、リード獲得施策を評価して改善していくことができます。
・商談につながったか?
・成約率はどれくらいか?
・獲得単価は適正か?
リード獲得数を増やすためのオフライン・オンラインにおける手法として、展示会への出展、リスティング広告、単独DM、FAXDMなどを解説しました。リスティング広告は検索エンジン上で高いターゲティング精度を誇り、即効性がある点が強みです。
単独DMは開封率や視認性が高く、ブランド認知を向上させる効果があります。FAXDMはBtoB向けの商材に適しており、低コストかつ即時性の高いアプローチが可能です。
それぞれの手法を組み合わせることで、より多くのリードを獲得し、コンバージョンの最大化を図ることができます。ターゲットや予算に応じて、最適な施策を選びましょう。