デジタルサイネージで成果を出すには、ディスプレイや
設置場所の選定だけでなく、実際に流す動画をどう制作するかが重要な鍵を握ります。
しかし、「制作会社に何を伝えればよいかわからない」
「Web広告用の動画をそのまま流用してよいか迷っている」
「内製と外注、どちらが自社に合っているか判断できない」といった
課題を抱える担当者は少なくありません。
デジタルサイネージ向けの動画は、テレビCMや
Web広告とは視聴環境が根本的に異なります。
通行中・買い物中・待機中に偶然目に入ってくる
映像として成立させるには、秒数・構成・テロップ・CTAの
全てに対して注意を払う必要があります。
この記事では、デジタルサイネージにおける動画制作の全体像を、
制作体制の決め方から発注手順、要件整理、クリエイティブ設計・納品チェックまで一貫して解説します。
制作会社への依頼や社内制作の要件整理に、そのままお使いいただける内容です
目次 [ 非表示 表示 ]
サイネージ専用の動画制作が必要な理由
デジタルサイネージ動画とは、店舗・駅・商業施設・展示会などの
実空間に設置されたディスプレイで流す映像コンテンツです。
一般的な動画と大きく異なるのは、視聴者が能動的に見に来ているのではないという点です。
通行中・買い物中・待機中に偶然接触する映像として設計しなければなりません。
また、店舗や駅では音が聞こえにくい環境も多く、
テロップと映像だけで内容が完結する構成が求められます。
Web動画・テレビCMとの違い
| 比較項目 | デジタルサイネージ動画 | Web動画 | テレビCM |
|---|---|---|---|
| 視聴環境 | 駅・店舗・施設などリアル空間 | スマホ・PC | 自宅・テレビ |
| 視聴態度 | 偶然見る・通りすがり | 能動的または広告接触 | 番組視聴中の接触 |
| 音声 | 聞こえない場合が多い | 音声ありも多い | 音声あり前提 |
| 主な尺 | 5〜30秒 | 数秒〜数分 | 15秒・30秒 |
| 重要要素 | 視認性・テロップ・ブランド名・CTA | 冒頭離脱対策・音声 | ストーリー・音声・認知 |
Web広告用やテレビCM用の動画をそのままサイネージに流すと、
文字が小さく読めない・音声前提で内容が伝わらない・
尺が長すぎる・ブランド名が出るのが遅いといった問題が生じます。
サイネージ向けへの再設計が必要です。
デジタルサイネージの基本的な仕組みや種類については、
「デジタルサイネージとは?仕組み・種類・費用・導入メリット・活用事例を解説」で詳しく解説しています。
原因1:既存動画をそのまま流用している
Web広告・テレビCM・会社紹介動画をそのままサイネージに流すのは最もよくある失敗です。
視聴距離・音声環境・視聴時間など視聴する環境が異なるため、
同じ動画をそのまま活用すると目的を達成できないケースがでてきます。
サイネージ用に文字サイズ・秒数・ブランド表示・CTAを再編集することが必要です。
原因2:制作要件を発注前に決めていない
「動画を作ってほしい」という依頼だけでは、制作会社は最適な提案ができません。
視聴場所・視聴距離・音声の有無・画面サイズ・CTA・納品仕様を
事前に整理せずに発注すると、納品後に「文字が小さくて読めない」
「ファイル形式がCMSに合わない」といったトラブルが起きます。
原因3:更新を想定せず1本だけ作っている
汎用的な1本を作って終わりにすると、季節・キャンペーンに
合った動画を配信することができません。
制作時から差し替えを前提にしたテンプレート設計と更新サイクルを決めておくことが重要です。
「デジタルサイネージ用の動画をどこで作るか」は、
制作に着手する前に決めておくべき最初の判断です。
内製と外注にはそれぞれ向き・不向きがあり、
更新頻度・品質要件・社内体制・予算によって判断が変わります。
内製vs外注の判断基準
| 判断軸 | 内製向き | 外注向き |
|---|---|---|
| 更新頻度 | 週次・月次など頻繁 | 季節・キャンペーンごと |
| 品質要件 | 運用重視・簡易でよい | ブランド品質・演出が必要 |
| 社内体制 | 動画編集者・デザイナーがいる | 専任リソースがない |
| コンテンツ量 | 多品目・多店舗展開 | 1〜数本の制作 |
| 予算感 | ツール費用のみで抑えたい | 制作費を確保できる |
| 差し替え対応 | 自社で即日対応したい | 制作会社に依頼できる |
内製で使えるツールの種類(概要)
内製の場合、以下のようなツールが活用されています。
詳細な費用・ツール比較は費用ページをご参照ください。
サイネージCMS内蔵のコンテンツ作成機能
テンプレートから文字や画像を差し替えるだけで動画が作れるタイプです。
更新頻度が高い場合に適しています。
Canva・Adobe Expressなどの簡易動画ツール
デザイン知識が少なくても短時間で制作でき、コストを抑えたい場合に向きます。
Premiere Pro・After Effectsなどの本格編集ソフト
品質にこだわる場合や、演出が必要な動画に対応できますが、スキルが必要です。
外注先の種類
外注先には大きく3つの選択肢があります。
・デジタルサイネージ専門の制作会社
設置環境・納品仕様・CMSへの対応知識があり、サイネージ特有の要件に対応しやすいです。
・映像・動画制作会社
品質の高い動画制作が得意ですが、サイネージ特有の仕様
(音なし設計・文字サイズ・ループ再生)への理解度は会社によって異なります。
・広告代理店・インハウスチーム
コンテンツ戦略から一括して任せられる場合があります。
Step 1:目的とKPIを決める
動画で何を達成したいかを明確にします。
目的が曖昧なまま制作を始めると、構成・秒数・CTAのすべてがぶれます。
・認知獲得:ブランド名・商品名を記憶させる
・来店促進:入店・来店・会場への誘導
・購買促進:商品の購入・追加購入
・資料請求・予約:QRや検索への誘導
・採用:求職者への認知・応募促進
KPIの詳細な設計・計測方法については、
「デジタルサイネージの効果測定方法|KPI設計から指名検索・来店計測まで解説」をご参照ください。
Step 2:設置環境を確認する
制作前に必ず現地に赴き、設置環境を確認します。
合わせて、設置仕様も確認します。
・設置場所の種類:駅・店頭・売場・レジ前・待合室・展示会など
・視聴距離:何m先から見る想定か
・通過型か滞在型か:視聴者が何秒間見ていられるか
・音声の有無:BGMや周囲の騒音で音が聞こえるか
・画面の向き・サイズ:横型か縦型か、インチ数と縦横比
・明るさ・反射:直射日光が当たるか、照明の映り込みはないか
Step 3:制作要件書を作成する
発注前に制作要件書を作り、制作会社に渡します。
要件書がないと見積もりの精度が下がり、修正コストが発生しやすくなります。
制作要件書の詳細は後述の制作要件書テンプレートをご参照ください。
Step 4:制作会社の選定・相見積もり
制作会社を選ぶ際は以下の点を確認します。
・サイネージ向け動画の制作実績があるか
・音なし設計・テロップ設計の経験があるか
・納品ファイル形式・解像度への対応可否
・差し替え・バリエーション制作(5秒版・15秒版など)の対応可否
・著作権・肖像権・BGM使用権の処理範囲
・修正回数の上限と追加費用の有無
Step 5:構成案・絵コンテを確認する
制作が始まる前に、構成案または絵コンテを必ず確認します。
映像が完成してからの大幅な変更は費用と時間がかかります。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
・冒頭0〜3秒で何を見せるか
・ブランド名・商品名をどのタイミングで表示するか
・テロップの文字数・サイズ・コントラストは適切か
・CTAはどこに置くか
・1カットごとの役割が明確か
Step 6:試写・実機確認を行う
動画が完成したら、PCの画面だけでなく実際のサイネージディスプレイで確認します。
PC上では問題なく見えても、
「実機では文字が小さく読めない」「明るさが足りない」
「QRが読み取れない」といった問題が発生することがあります。
Step 7:配信後の改善ループを回す
配信後は、視認数・QRの読み取り数・指名検索数・来店数・
売上などを確認し、秒数・訴求・CTAを改善します。
効果測定の具体的な手順については、
「デジタルサイネージの効果測定方法|KPI設計から指名検索・来店計測まで解説」をご参照ください。
制作要件書は、制作会社・社内チーム双方が共通認識を
持つための設計書です。以下のテンプレートを参考に作成してください。
制作要件書テンプレート
| 項目 | 内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 動画の目的 | 認知・来店・購買・採用など | 新商品の認知獲得 |
| 設置場所 | 具体的な場所と環境 | 商業施設1階入口・通過型 |
| 想定視聴者 | 年齢・性別・状況 | 20〜40代の買い物客 |
| 視聴距離 | 何m先から見るか | 約2〜3m |
| 音声 | あり・なし・条件付き | なし(店内BGMあり) |
| 秒数 | 尺と尺違いの要否 | 15秒・5秒版も必要 |
| 必須表示要素 | ブランド名・商品名・価格等 | 商品名・価格・検索ワード |
| CTA | 検索・QR・来店など | 「○○で検索」 |
| 訴求内容 | 何を伝えたいか | 季節限定・数量限定 |
| 納品仕様 | 比率・解像度・形式・容量 | MP4・16:9・フルHD |
| 配信期間 | 常設・短期・季節 | 3ヶ月(季節訴求) |
| 差し替え頻度 | 更新サイクル | 月1回 |
| 参考動画 | イメージに近い動画があれば | URLを記載 |
この要件書を発注時に渡すことで、見積もりの精度が上がり、
制作後の修正も最小限に抑えられます。
制作費の目安については、「デジタルサイネージの費用相場|初期費用・月額費用・動画制作費まで解説」をご参照ください。
「何秒が正解か」という問いに対する答えは「設置場所による」です。
歩行者が止まらない場所では短く、多くの人が止まりやすい
場所に設置されたデジタルサイネージは少し長くできます。
全場所で同じ動画を使い回すのは避け、環境ごとに尺を変えることが効果を高める基本です。
また、5秒版・15秒版・30秒版のように尺違いを用意しておくと、
設置場所が増えたときの運用がしやすくなります。
設置場所別の推奨秒数
| 設置場所 | 視聴状況 | 推奨秒数 | 構成の考え方 |
|---|---|---|---|
| 駅・屋外ビジョン | 通過型 | 5〜15秒 | 一瞬でブランド名と訴求を残す |
| 店頭・入口 | 通過〜短時間接触 | 5〜15秒 | 入店理由を作る |
| 店内通路 | 短時間接触 | 10〜20秒 | 売場誘導・キャンペーン告知 |
| 商品棚・売場 | 比較・検討中 | 15〜30秒 | 商品理解や使い方を伝える |
| レジ前 | 待機時間あり | 10〜30秒 | 追加購入・会員登録・再来店を促す |
| 待合室・休憩スペース | 滞在型 | 30秒〜2分 | ストーリーや理解促進も可能 |
| 展示会ブース | 興味喚起型 | 15〜60秒 | 課題・サービス・導入事例を短く伝える |
店舗ごとの設置場所設計や導線設計については、
「店舗でのデジタルサイネージ活用法|来店・回遊・購買につなげる設計を解説」をご参照ください。
| 秒数 | 向いている目的 | 構成例 |
|---|---|---|
| 5秒 | 認知・足止め・ブランド想起 | 強いビジュアル → ブランド名 → 一言CTA |
| 15秒 | 商品・サービス理解 | 課題 → 解決策 → ブランド名 → CTA |
| 30秒 | 比較・納得・行動促進 | 課題 → 特徴 → 使用シーン → 実績 → CTA |
認知目的では「覚えてほしい言葉」を1つ決める
認知を目的とした動画は、すべてを伝えることではなく
記憶に残すことが目的です。
ブランド名・商品名・キャンペーン名・検索ワードのうち、
何を覚えてほしいかを1つ決めてから構成を組みます。
画面上で繰り返し、読みやすく表示することが最も基本的な認知設計です。指名検索につなげたい場合は、覚えてほしい検索ワードも動画内に含めます。
指名検索につながる表現設計については、「デジタルサイネージで指名検索を増やすには?OOH・施設内サイネージ×Webの導線設計」をご参照ください。
基本構成:3秒で止めて、15秒で記憶させる
| パート | 秒数目安 | 役割 | 表示内容の例 |
|---|---|---|---|
| 視線獲得 | 0〜3秒 | 足を止める・気づかせる | 強いビジュアル・課題コピー・動き |
| 理解 | 3〜8秒 | 何のサービス・商品か伝える | 商品名・特徴・ベネフィット |
| 記憶 | 8〜12秒 | ブランド名を残す | ロゴ・ブランド名・短いメッセージ |
| 行動 | 12〜15秒 | 次の行動を促す | 「○○で検索」「QR」「店頭へ」 |
1動画1メッセージに絞る
「認知」「購買」「会員登録」「採用」を1本に詰め込むと、
どれも記憶されません。目的ごとに動画を分けることが基本です。
1本の動画で伝えることは最大1〜2個に絞ります。
ブランド名・商品名の表示ルール
| ルール | 理由 |
|---|---|
| 冒頭3秒以内に出す | 最後まで見られない可能性がある |
| 画面内に常時または複数回表示する | 記憶に残しやすくなる |
| ロゴだけでなく文字でも表示する | 読めないロゴは検索されにくい |
| 背景とコントラストをつける | 遠くからでも見やすくなる |
| 検索ワードとセットにする | 指名検索につながりやすくなる |
OOH・屋外サイネージ向け動画
人が滞留しない場所でのサイネージのため、短く強い印象が必要です。
QRより検索ワードが有効な場合が多く、文字数は極限まで減らします。
| 要素 | 推奨内容 |
|---|---|
| 秒数 | 5〜15秒 |
| 文字量 | 1画面10〜15文字程度を目安 |
| CTA | 「○○で検索」 |
| 音声 | なくても成立させる |
| 目的 | 認知・指名検索・話題化 |
店頭・入口向け動画
入店理由を作ることが最大の目的です。商品・
メニュー・キャンペーンを一瞬で見せ、「今入るメリット」を明確にします。
| コンテンツ例 | 狙い |
|---|---|
| 限定メニュー・新商品動画 | 入店促進 |
| 人気商品ランキング | 初回来店の不安軽減 |
| 店内の雰囲気・活気 | 入店ハードルを下げる |
| セール・キャンペーン告知 | 足止め・来店促進 |
売場・商品棚向け動画
商品の使い方・比較・選び方を見せ、スタッフ説明の
代替・補完として機能させます。
高単価商品や説明が必要な商品に向いています。
使用シーンを映像で見せることで、言葉だけでは伝わらない価値を伝えられます。
レジ前・会計付近向け動画
会計待ちの短い時間に接触できる貴重な場所です。
追加購入・会員登録・次回来店・アプリDLに向きます。
情報量は少なく、促す行動は1つに絞ります。
待合室・施設内向け動画
滞在時間が長いため、理解促進やブランドストーリーに向きます。
売り込み感を抑えて有益情報を混ぜると受け入れられやすくなります。
テロップ前提で設計する
駅・店舗・施設では音が聞こえないことが多く、
ナレーションに頼らずテロップだけで意味が分かる構成にすることが基本です。
設計の原則は以下の3点です。
・1画面1メッセージ:1つの画面に複数の情報を詰め込まない
・テロップは大きく、短く:読むのに時間がかかる長文は入れない
・背景とのコントラストを確保:白背景に白文字、暗い映像に黒文字などは避ける
文字サイズ・表示時間の設計方針
| 項目 | 推奨方針 |
|---|---|
| 文字数 | 1画面あたり15〜20文字以内を目安にする |
| 表示時間 | 読み切れる秒数を確保する(3文字/秒が目安) |
| 文字サイズ | 視認距離から読める大きさにする(実機で要確認) |
| 配置 | 画面端に寄せすぎない |
| コントラスト | 背景色と文字色の差を明確にする |
視線誘導を意識する
人の顔・商品・動き・矢印・色で視線を誘導します。
最も見てほしい情報を中央または視線の流れ上に置き、
画面内の要素は増やしすぎないことが重要です。
CTAは次の行動を1つに絞る
「QR」「検索」「来店」「購入」「予約」を同時に詰め込むと、
視聴者はどれをすればよいか迷い、結果的に何もしません。視聴環境に合ったCTAを1つだけ選びます。
設置場所別のCTA選定
| 設置場所 | 推奨CTA |
|---|---|
| 駅・屋外 | 「○○で検索」 |
| 商業施設 | 「本館2Fで開催中」「QRで詳細」 |
| 店頭 | 「今だけ店内で販売中」 |
| 売場 | 「詳しくはQRから」「店頭スタッフへ」 |
| レジ前 | 「会員登録で次回10%OFF」 |
| 展示会 | 「QRで資料DL」「ブースでデモ体験」 |
| 待合室 | 「QRで予約」「詳しくはこちら」 |
QRコードを使うときの注意点
・駅・屋外のデジタルサイネージでは、人が素通りすることが多いので
QRコードが読み取る人が少ないため、検索ワードとの併用が有効です。
・QRコードが表示されている時間を最低3〜5秒確保します。
・画面サイズと視聴距離に合わせてQRコードのサイズを調整します。
UTM付きURLで流入を測定する
主な訴求パターンと向いている場面
| 訴求パターン | 向いている場面 | 構成の流れ |
|---|---|---|
| 認知訴求 | 駅・屋外・商業施設 | 強いビジュアル → ブランド名 → 検索ワード |
| 課題解決訴求 | BtoB・展示会・サービス紹介 | 課題 → 解決策 → サービス名 → QR |
| 商品理解訴求 | 売場・ショールーム | 使用シーン → 特徴 → ベネフィット → 購入導線 |
| 限定・キャンペーン訴求 | 店頭・商業施設・イベント | 限定性 → 商品・特典 → 期間 → 行動 |
| 信頼・実績訴求 | BtoB・医療・採用・高単価商材 | 実績 → 利用者の声 → ベネフィット → 詳細誘導 |
飲食店向け
| 目的 | 動画構成例 |
|---|---|
| 来店促進 | 料理の湯気・シズル感 → 限定メニュー名 → 価格 → 「本日ご来店の方限定」 |
| テイクアウト訴求 | 商品アップ → 受け取りやすさ → QRで注文 |
| 客単価向上 | セット商品 → お得感の数値 → レジ前での提示 |
小売・アパレル向け
| 目的 | 動画構成例 |
|---|---|
| 新商品認知 | 着用シーン → 商品名 → カラーバリエーション → 売場案内 |
| 回遊促進 | 人気ランキング → 対象売場の案内 → 限定特典 |
| セール訴求 | 割引率の数値 → 対象商品 → 期間限定の強調 → 来店CTA |
BtoB展示会向け
| 目的 | 動画構成例 |
|---|---|
| 足止め | 業界共通の課題コピー → 解決イメージ → サービス名 |
| 資料DL | 導入メリット3点 → 実績数値 → QRで資料DL |
| 商談化 | 課題 → 導入事例の概要 → 「ブースで詳しく相談」 |
クリニック・美容サロン向け
| 目的 | 動画構成例 |
|---|---|
| 施術理解 | 悩みの提示 → 施術内容の説明 → Before/Afterのイメージ → QR予約 |
| 物販促進 | 商品の使い方 → 効果のイメージ → 「会計時にお求めいただけます」 |
| 再来店促進 | 次回予約特典の内容 → 期間 → QR予約 |
発注前に確認すべき動画仕様
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 画面比率 | 横型16:9・縦型9:16・正方形など |
| 解像度 | フルHD(1920×1080)・4Kなど |
| ファイル形式 | MP4など、使用するCMSが対応する形式 |
| ファイル容量 | CMSやプレーヤーの制限値 |
| 音声設定 | あり・なし・音量制限の有無 |
| ループ再生 | 始端と終端のつなぎ目が自然か |
| QRコード | サイズ・表示時間・読み取り可否 |
| 字幕・テロップ | 音なしでも内容が理解できるか |
実機確認チェックリスト(納品後)
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 文字の視認性 | 設置距離から文字が読めるか |
| 明るさ・輝度 | 実際の設置環境で画面が見やすいか |
| QRの読み取り | 規定距離からスマートフォンで読み取れるか |
| ループ再生 | 最後から最初に戻るつなぎ目が不自然でないか |
| 音声 | 音量設定は適切か。音なし設定でも内容が伝わるか |
| 縦横比・余白 | 画面の端が切れていないか |
よくある失敗に対する原因と改善策を紹介いたします。
| 失敗 | 原因 | 改善策 |
|---|---|---|
| 見られていない | 冒頭が弱い・設置環境と合っていない | 1秒目に強いビジュアルを入れる |
| 覚えられない | ブランド名が出るのが遅い | 冒頭・常時・最後にブランド名を出す |
| 読めない | 文字が小さい・背景と同化している | 文字数を減らしサイズとコントラストを上げる |
| 行動されない | CTAがない・複数ありすぎる | 1つの行動に絞る |
| QRが読まれない | 通過型なのにQR頼み | 検索ワードも併記する |
| 売場と合っていない | 動画内容と設置場所がズレている | 売場商品・導線と動画を一致させる |
| 更新されない | 汎用動画を作って終わり | テンプレート化し差し替え前提で作る |
| Web動画を流用した | 視聴環境が異なる | 文字サイズ・秒数・CTA・音声をサイネージ向けに再編集する |
Q. デジタルサイネージ動画制作を外注する場合、何を伝えれば見積もりが取れますか?
設置場所・秒数・画面サイズ・縦横比・音声の有無・CTA・
納品ファイル形式・差し替え頻度・配信期間を伝えると、精度の高い見積もりが得られます。
本記事の「制作要件書テンプレート」をご参考にしてください。
Q. 内製と外注、どちらが向いていますか?
更新頻度が月次以上と高く、テンプレートベースで品質より運用スピードを
重視する場合は内製が向いています。
ブランド品質が求められる動画や、演出・音楽・キャスティングが必要な場合は外注が適しています。
Q. 制作後にどのくらいの頻度で差し替えるべきですか?
設置場所と目的によって異なりますが、
店頭・売場のキャンペーン訴求であれば月1回程度、認知目的の動画であれば季節ごとが目安です。
同じ動画を長期間流すと視聴者の慣れが生じ、視認効果が下がります。
Q. 既存のWeb広告動画をサイネージ用に流用できますか?
流用できる場合もありますが、視聴距離・音声環境・視聴時間が
異なるため、文字サイズ・秒数・ブランド名の表示タイミング・CTAをサイネージ向けに調整する必要があります。
Q. QRコードは動画に入れるべきですか?
店内・待合室など滞在時間がある場所では有効です。
駅・屋外などの通過型では読み取る時間が限られるため、
「○○で検索」と組み合わせるか、検索ワードのみにするほうが取りこぼしを減らせます。
Q. 認知を高めるために最も重要なことは何ですか?
冒頭1~2秒で歩行者の注意を引き、ブランド名や商品名を明確に表示し、
覚えてほしい言葉を短く繰り返すことです。
最後まで見られない可能性を前提に、冒頭3秒以内にブランド名を出すことが基本です。
Q. 音なし環境でも動画は成立しますか?
テロップ・文字サイズ・コントラストを適切に設計すれば、
音なしでも十分に内容を伝えられます。
むしろサイネージ動画は音なしを前提に設計し、音声は補助として扱うのが現実的です。
デジタルサイネージ向けの動画制作は、Web広告やテレビCMとは
視聴環境が根本的に異なるため、同じ制作アプローチでは成果が出にくいという現実があります。
この記事のポイントを整理します。
・制作体制の決定が最初の分岐点。更新頻度・品質要件・社内体制・予算に応じて内製か外注かを判断する
・発注前に制作要件書を作成することで、見積もりの精度が上がり、修正コストを抑えられる
・秒数は設置場所と視聴時間で決める。通過型は5〜15秒、滞在型は15〜30秒以上が目安
・冒頭3秒で視線を引き、ブランド名・商品名を記憶させることが認知設計の基本
・音なしでも伝わるテロップ設計と視認距離からの文字サイズ確認は必須
・CTAは1つに絞り、設置場所に合った行動を促す
・納品後は実機確認を必ず行い、文字の視認性・QRの読み取り・ループ再生を確認する
制作会社への依頼や社内制作の要件整理に、本記事のテンプレートや構成例をご活用ください。